内容説明
むかし、やさしいおじいさんがいました。家族はなく、話し相手は置き物の妖精だけ…。孤独だったおじいさんは、小さなさかなを飼うことにしました。しかし、可愛がるうちにみるみる大きくなり、やがてクジラになりました。おじいさんは庭に池を作り、クジラがひとりで寂しくないようにたくさんの雑誌を持たせました。次に犬を飼うと、今度はゾウになりました。庭にゾウの遊び場を作ってあげました。またも話し相手がいなくなってしまったおじいさんは、子猫を飼いました。三度目の正直です。しかし、今度はトラに…とはならなかったのですが、猫が大きくなる前に、おじいさんは亡くなってしまいました。―それから庭は荒れ放題。草木に隠れ、周囲に街ができると庭の場所はわからなくなりました。でも、いつかまた庭に出会えるでしょう。ひつじ雲だって夜空に消えたかと思うと、朝にはふたたび現れますからね。巨匠ポヤル、シュチェパークが手掛けた大人気チェコアニメが本になって登場。