出版社内容情報
地面のうえでも地面のしたでも、たくさんの生きものたちが、それぞれの生活をしてくらしています。ある日、そこにじゃがいもがひとつ、植えられました。じゃがいもはやがて芽をだして……。
じゃがいもの成長と、地面でくらす生きものたち。地面のしたと、地面のうえのそれぞれの様子を、定点観測のように描いていく、たて読みの文字のない絵本です。
登場する生きものたちの解説つき。
内容説明
地面のうえでも地面のしたでも、たくさんの生きものたちがそれぞれのくらしをしています。ある日、いつものくらしにいつもとちがうことがおこります。生きものたちは…。
著者等紹介
リトケイ,ユリ[リトケイ,ユリ]
イラストレーター、デザイナー。ヴァランドアカデミー・オブ・アートアンドデザインを児童文化デザイナーとして卒業。本作で、2023ボローニャ国際絵本原画展に入選。スウェーデン在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
155
じゃがいもを植えた後の地中、地上の変化をリアルに描いた絵本です。たて開きの文字のない絵本ですが、次頁の変化を楽しめます。欧米では、現在じゃがいもを沢山食べていますが、16世紀南米から伝わるまでは、どうしていたのでしょうか❓🥔🥔🥔 https://www.blg.co.jp/blp/n_blp_detail3.jsp?shocd=b113452024/07/02
たまきら
39
ジャガイモと、周囲を囲む生態系を定点観察のように描いた楽しい絵本です。ここでポイントなのは、ジャガイモが不耕起で植えられているということ。だからこそ、アリの巣をはじめ定住している生物たちへのダメージが少ないことがわかります。食べられるのはミミズばかりなり…。2024/08/10
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
13
我が家はじゃがいもも生産している農家です。先日収穫作業が終わりました。私たちは土の中から掘り出したじゃがいもしか目にしませんが、選別する時には虫が食べた痕(ねずみがかじった痕も)があったり、虫喰いの痕があったりと商品にならないものもあります。そこから腐ったりも…。畑に残った小さなじゃがいもや、腐ったじゃがいもは、そのまま土に還され生き物たちの養分になります。命の循環を毎年色々な作物で感じさせてもらいますが、中途半端に作物が残ると、翌年草取りが大変です(>_<)2024/09/16
遠い日
8
生物多様性をテーマにしているだけあって、この原画は天然素材から抽出した顔料で描かれたもの。とてもシックな色使いで、昨年2023年のボローニャ国際絵本原画展の巡回展で拝見しました。じゃがいもを植えた後、その地中のようすを本を縦に開いて、上へ上へめくっていく方法で、土の中の変化を紹介しています。虫が動くし、種芋も成長する。やがてじゃがいもは大きく実っていく。登場する全ての生き物についての解説があり、彼らへのリスペクトがうかがわれます。2024/08/23
mntmt
7
ひんやり土の香り。静かな絵本2024/08/06