出版社内容情報
あなぐまのアニーとやまあらしのチックルは、とってもなかよし。ある日、それぞれが森で赤い毛糸をひろいました。ふたりは、おたがいに相手の喜ぶものを編もうとしますが、実はその毛糸は1本で、編みあがりそうになると相手のほうに糸が引っ張られ、ほどけてしまうのでした。毛糸をめぐってケンカになったふたりは…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
162
アナグマとヤマアラシの組合せが珍しく、これからの季節に相応しい心温まる外国人作家の絵本です🦝&🦔 https://note.com/blp_shuppan_pr/n/n20f18a5cd3db 2023/10/12
がらくたどん
59
ちくちく手編みの作品って編み終わりの毛糸をちょっとほどいて引っ張るとあらら不思議とするするほどけてまた一本の毛糸に。子どもの頃はこの毛糸ほどきが大好きだった。本作、毛糸で「繋がる」お話なのだがこの「引っ張ってするする」の「あら不思議」感がどれだけ小さい人達に伝わるかがミソな気がする。仲良しのアナグマとヤマアラシが森で赤い毛糸の先っぽを見つけて編み始めると。暖かそうで綺麗な毛糸。独り占めしたくなるけど、大事な誰かのために編むのはもっと暖かくて素敵な時間を連れて来てくれるかも。忙しいお家時間に毛糸玉のひと時を2024/01/16
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
13
仲良しのあなぐまアニーとやまあらしチックルは荷車から赤い毛糸玉が落ちているのを見つけ、持ち主に届けようとしますが。お互いがそれぞれの端っこを見つけたので、自分の欲しいものを編もうと考えます。やがて仲良しの二人が取り合いに…。2024/01/06
遠い日
10
寒い季節には赤い毛糸はいかにも暖かそうです。仲よしのアナグマのアニーとヤマアラシのチックルの、まさかのけんか。赤い毛糸玉を落として行ったネズミのひと言がアニーもチックルも自分へのことばだと思い込んだところから行き違いが始まった。毛糸の端と端を掴んで離さないふたり。編めども編めども、途中でほどけてしまうのは、読み手にしか見えていない。ぶつかり合って派手にやりあって、そしてやっぱりお互いが好きとわかる、そのうねりが緩急をつけて迫ります。ふたりに刺激されて久しぶりに何か編んでみたくなりました。2023/11/20
イカまりこ
8
仲良しのアナグマとヤマアラシが森でみつけた毛糸のせいで仲違いしていくの。お互い気づかずに毛糸の左右から編み物始めて完成するかと思いきや、反対側から糸が引っ張られてほどけていき…二人ともよく何度も編みなおしたよw 二人の編むスピード尋常じゃないw ケンカしたあとは絵本だし仲直りになるんだけど、こういうベタな展開は安心する。現実では仲直りが難しいこともあるしね。とにかく冬の寒さを二人で乗り越えてほしい。2023/10/22