内容説明
そこは、謎めいた植物が事件を起こす不思議の庭。リスのホップは見習い庭師。ドードー鳥のキミドリと友だちになって…。
著者等紹介
小森香折[コモリカオリ]
1958年東京都生まれ。ちゅうでん児童文学賞大賞、新美南吉児童文学賞などを受賞
植田真[ウエダマコト]
1973年静岡県生まれ。「イラストレーション」誌(ザ・チョイス)グランプリ、日本絵本賞などを受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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シナモン
166
ぽんぽん音をたてて咲くデイジー、雨降らしの柳、文字が浮かんでは消える葉っぱを持つことつげの木…たくさんの不思議な植物たちでいっぱいの時知らずの庭。想像するだけで楽しくなる。そんな庭で庭師の見習いとして働くことになったリスのホップの物語。ふわふわと空想の世界に迷いこんだような不思議な感覚でホップの冒険も一緒に楽しんだ。可愛らしい中にもチクッと心に響く言葉も。終わったことばかりを考えてるとモドリ虫が出てくるとか…。そのバランスがまた良い。みずみずしく透明感のある表紙も素敵でした。2020/11/17
ままこ
93
〈植物がみずみずしく、幸せそうなら、いい庭師がいるしるし。〉時知らずの庭で庭師の見習いになったリスのポップ。そこは不思議な庭で、植物たちに絡んだ奇妙な出来事も面白かった。柔らかな色合いの表紙と挿絵も可愛く素敵。続編があれば読みたいな。心地よく優しい物語。2020/07/27
はるぽん🐰道草中🐱
27
森の園芸学校に通うリスのホップは、ほかのどこにもない植物が、たくさんあるという特別な庭で、庭師の見習いとして働くことに。モドリ虫、夜泣きニンジン、龍の首飾り、姫風伸子(ヒメヒヤシンス)、ことつげの葉……不思議なものばかりですが、小森さんのふんわり優しい文章と、植田さんの淡く儚いような絵と共に、時間を忘れてしまいそうになる物語、世界でした。2020/06/08
杏子
21
リスの庭師が主人公になって語られる、かわいいお話でした。装丁からしてちょっと地味で、目立たない感じだけどこういう話を好きな子はきっといます!植物と動物たちの優しい雰囲気のお話でした。2017/08/12
ぐっちー
11
リスのポップは庭師見習い。森の奥で暮らすイダさんの「時知らずの庭」の世話を手伝うことに。秘密のその場所は、村で暮らす他の人たちの心と密接につながっていて...。ドードー鳥のキミドリとの友情や、雨ふり柳のお話しが胸を打つ。明るく風爽やかで時に賑やかなのに、少し寂しくしっとりしている不思議な庭。行ってみたいと思ったが、そんな庭は誰しも胸に秘めているんじゃないか。2021/03/04