内容説明
かぜをひいて、たかいねつがでたあっちゃん。「おかあさん、もういっここおりがたべたい」ふとんからよんでみたけれど、へんじがない。しかたなくあっちゃんはじぶんでこおりをとりにれいとうこをあけた。するととつぜん、しろくてつめたいものがとびだしてきて…。目をとじると、会いたかったひとに会える―。そんな心の奥の想いを描く珠玉の絵本。
著者等紹介
田中てるみ[タナカテルミ]
1968年、千葉県生まれ。作家。早稲田大学第一文学部卒業後、出版社勤務を経て、創作活動を始める。二児の母
えがしらみちこ[エガシラミチコ]
江頭路子。1978年、福岡県生まれ。絵本作家、イラストレーター。熊本大学教育学部卒業。雑誌や教科書の挿絵の仕事も多く、幅広い分野で活躍中。透明感あふれる水彩画は多くの人を魅了している。一児の母(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
17
あっちゃんが大切に思っていたゆきだるまのうさぎ。ずっととっておくことができない時のお母さんの「あっちゃんの こころのなかの れいとうこに しまったら」という言葉が温かい。心の中の冷凍庫のゆきだるまうさぎに出会えて良かった。ボタンの行方は・・・あっちゃんの笑顔が夢じゃないと思えます。田中てるみさんの実体験からうまれた絵本。2022/05/15
遠い日
14
江頭路子さんの絵がふんわりとやさしい。風邪の熱の中、あっちゃんが見た雪の世界。いつか別れた雪だるまうさぎと再開して、思いきり遊んだあっちゃん。冷たい雪の中でほてる体が心地よく、元気を取り戻していくあっちゃん。夢じゃなかった印はあっちゃんだけが知っている。2016/03/16
深青
14
風邪をひいて寝込んでいるあっちゃん。氷が食べたくなって、冷凍庫を開けると...2016/01/07
海(カイ)
11
【図書館】あっちゃんは風邪を引いて高い熱が出ていた。お母さんがいなくて氷が食べたいと自分で取りに行ったら、冷凍庫の中から『あっちゃん!会いたかった!』とうさぎの雪だるまが出てきた!この場面、とてもかわいくて好き!私も思わず『うわっ!』と声を出してしまった。(冷凍庫には入れられないから) うさぎの雪だるまがいたのは、あっ君の心の中の冷凍庫だったわけですが。江頭路子さんの絵がとてもかわいいです。2019/01/25
かち
9
このブルーの色合いがすごく好きです。ゼリーのようなプルンとした感じ、落雁のようにちょっぴり静かに甘い読後感。…寒い冬に冷たくなった手を自分の息でじんわり温かくする感覚。…自分だけの大事な素敵な気持ち。2016/02/08