内容説明
わすれられたものたちは、わすれたひとをわすれない。エイホーエイホー―森のおくから、きみょうな歌声が聞こえてきた!いそげ!きみがくるのをまっている!
著者等紹介
岡田淳[オカダジュン]
1947年、兵庫県に生まれる。神戸大学教育学部美術科卒業後、小学校の図工教師を務めつつ、児童文学作家として活躍。『放課後の時間割』(偕成社)で日本児童文学者協会新人賞、『雨やどりはすべり台の下で』(偕成社)で産経児童出版文化賞、『扉のむこうの物語』(理論社)で赤い鳥文学賞、「こそあどの森」シリーズ(理論社)で野間児童文芸賞など、受賞作も多い
浦川良治[ウラカワリョウジ]
1948年、兵庫県に生まれる。神戸大学教育学部美術科卒業後、2010年まで神戸市内の小学校で図工教師を務める。そのかたわら油絵を描き、個展を開くなどの活動を続ける。2007年に文部科学大臣優秀教員表彰を授与される。2009年には短歌集『幻燈』を自費出版。退職後は神戸市勤労市民センターで水彩画の講師を務めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ひめか*
34
あとがきの、この本の誕生秘話がすごく好き。図工の先生同士が喫茶店で語り合っていた話が元になっているのね。忘れ物をしてしばらくしてそれが見つかったとき、消えていた間はどこでどうしていたのだろうというのは、私も考えたことがある。それがすぐにお話になってポンポン思いついちゃうのが流石だな。小学校で忘れ物をして怒られるというのはよくあるけど、その先がファンタジーにつながっていて、現実と空想の融合みたいな世界観が子供を引きつけるんだよね。日常の些細なことが別世界に繋がっているんじゃないか。子供心をくすぐるお話。2017/08/13
金平糖
24
「書店ガール7」を読み、誰もが本屋と本に思い出があるとあった。私のそれは本書。誕生日に初めて自分で選んで買ってもらい何度も読んだ。ツトムが自分の笛をわすれものの森に探しに行く物語。自分が古めかしい椅子で空を飛ぶ様を夢想したっけ。ハンカチや傘が木の花や実に変わる挿絵の上手さ。自分の忘れ物も…?他の笛に触らないよう木に登るシーンにドキドキした。作家名は確か「ねべりよん」という印象的な名前だった筈が岡田氏と浦川氏となっていて『?』その謎が巻末に明かされている。絶版だったのが40年ぶりの復刊との事で再会が嬉しい。2019/02/24
♡ま か ろ ん ✽.。
23
とても面白かった。忘れ物は忘れ物の森というところに行くというストーリーを考えた岡田さんはすごいと思った。2023/01/12
杏子
21
復刊されたものだったんだ!そうとも思えぬ、お話の面白さ!お二人の合作のイラストもすてきでした。忘れものしないでね!と子どもたちに勧めたい!2015/06/29
NakaTaka
16
今年度改訂になった4年国語(教育出版)紹介図書。教科書の紹介図書は、こちらが勧めないと、なかなか興味を持ってもらえないが、この本に関しては、児童からリクエストがあった。岡田淳らしいファンタジー。普段体育以外で褒められない主人公(3の1)が、笛が得意になり、音楽会でソロにまで選ばれる。それなのに笛をなくしてしまう。手に馴染み、自分と相性の良い笛。笛を探して学校に戻った主人公の冒険。忘れ物は誰もが思い悩むこと。あとがきがまた良い。この本が書かれた当時のエピソード。1975年に他社から出た本が復刊。2024/04/15
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