内容説明
まずしい家にうまれたアンナははじめてみたバレエにすっかりむちゅうになりました。シャツシャツひらひらひら、シーツシーツゆらゆらゆら。せんたくものをほしながらもずっとおどりつづけていたのです…。ゆめをもちつづけ世界じゅうの人たちに感動と希望をあたえたバレリーナ―アンナ・パブロワの人生をたどります。
著者等紹介
スナイダー,ローレル[スナイダー,ローレル] [Snyder,Laurel]
1974年アメリカのメリーランド州ボルチモア生まれ。テネシー大学を卒業後、アイオワ大学のアイオワ・ライターズ・ワークショップで学ぶ。出版社勤務を経て、詩や児童文学、絵本の創作を手がける。アトランタ在住
モースタッド,ジュリー[モースタッド,ジュリー] [Morstad,Julie]
カナダで注目されている新鋭イラストレーター。“how to”“Julia,Child”は2013年、2014年のカナダ総督文学賞(児童書部門)にノミネートされる。バンクーバー在住
石津ちひろ[イシズチヒロ]
1953年愛媛県生まれ。『あしたうちにねこがくるの』(講談社)で日本絵本賞、『なぞなぞのたび』(フレーベル館)でボローニャ児童図書展絵本賞、『あしたのあたしはあたらしいあたし』(理論社)で三越左千夫少年詩賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶんこ
53
貧しい洗濯婦の娘アンナ・パブロワが、富裕層に属する芸術だったバレエを、多くの人に楽しんでもらいたいと努力していた。また貧しいなかから、アンナをバレエ公演に連れて行った母がいたからこその『瀕死の白鳥』のアンナ。当時のバレエ界はがっしりとした体格が良しとされていました。華奢で甲高なアンナは、努力・工夫をして精進。今のバレエシューズの原型を考案したのがアンナだとは知りませんでした。私は体のあまりの硬さに断念したバレエだっただけに、絵の手、足の先の美しさが絵本の物足りなさを補っています。2025/06/14
クリママ
46
ロシアのバレリーナ、アンナ・パブロワの物語。貧しい家庭の生れだが、10歳の時、母親に連れられて「眠れる森の美女」を観てから、バレリーナを目指す。簡潔ながらかわいらしい絵は、バレエのポジション、ポーズがきちんと描かれ、何度も見たくなる。そして、巻末の作者の言葉が、絵本のストーリーをしっかり補っている。素敵な絵本だった。2023/10/16
マリリン
42
シェリーモースタットの絵が素晴らしい!子供の頃多分祖父から聞いたアンナ・パブロワの話。お気に入りさんのレビューで知った絵本は当時を懐かしく思い出すとともに、美しい絵と共に綴られたアンナの生涯に感動。バレエ学校をあきらめず健気に踊り続けるアンナの姿、〈ひん死の白鳥〉踊るアンナを描いたシーンが美しい。生き方の根底にあるかのようなアンナの幼少期を感じる。場所を選ばず踊り多くの人達の心を動かし...。記憶の深淵にあった感動と共に、幼少期の生育環境がその後の成長に及ぼす影響を改めて感じた。 2022/06/02
anne@灯れ松明の火
35
南の南の新着棚で。表紙、読後によく見たら、洋服には継ぎがあたっている。でも、表情は満足感いっぱい。アンナ.パブロワ、私でも、名前は知っている名プリマ。でも、生い立ちや業績は知らなかった。本当に素晴らしい人だったんだな。抑えた色調が、かえってアンナの美しさを際立たせている。 2016/01/19
のえる
28
図書館本。読友さんお薦めの伝記絵本。 バレエを習っていた幼馴染みが居たので一時期バレエそのものは定期的に鑑賞していたけどアンナさんのことは初めて知った。現代のバレエダンサーが履いているトゥシューズはアンナさんがご自身のために作られたものをモデルにしているだなんて。 繊細なイラストが素晴らしい。バレエの華やかさが細やかに表現されている。 素敵な一冊だった。2020/12/15