内容説明
有名なメンデルの法則は、どんな実験によって発見されたのでしょうか。遺伝子についてまったくわからなかった時代に、父親と母親の特徴がどのように子どもに受けつがれるのかを、実験によって証明したグレゴール・メンデル。食べ物にもことかく苦しさのなかで、ひたすら勉強をつづけ、夢を追いつづけたその人生が胸をうちます。またメンデルの実験を、順を追いながら、できるだけ詳細に、わかりやすく描いています。
著者等紹介
バードー,シェリル[バードー,シェリル] [Bardoe,Cheryl]
シカゴのフィールド自然史博物館の元シニア・プロジェクト・マネージャー。作家でもある。シカゴ在住
スミス,ジョス・A.[スミス,ジョスA.] [Smith,Jos A.]
こどもの本のイラストレーター。また、ニューヨークのブルックリンにあるプラット美術大学の教授でもある。ペンシルベニア州イーストン在住
片岡英子[カタオカエイコ]
大学で生物学、修士課程で進化遺伝学を専攻。その後、実験助手としていくつかの研究室に勤める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
110
「命が始まる時、子は親から何を受け取るのか」。1800年代のチェコでこの謎を解き明かそうとしたグレゴリー・メンデル。2種類の林檎を一緒に育てると病気に強くなる。農夫だった父が自然から得た知恵のメカニズムを知ろうと、16歳から学費を稼ぎつつ勉学に励み、大学に進むため修道士になった。長年の研究の末ついに『メンデルの法則』を見出したが、彼の時代の顕微鏡では遺伝子を視る事はできず認められる事はなかった。しかし観察と実験で見えないものの存在を実証した彼の挑戦は遺伝学の礎を築いた。丁寧で易しい解説で学ぶ所が多い絵本。2016/06/12
kinkin
71
「メンデルの法則」かなり有名な言葉だ。確か小学生のころ習ったような記憶があるが不確かだ。メンデル=遺伝=エンドウというイメージはあってもそれを具体的にどういうことか尋ねられてもわからないとしか言えない自分。図書館で見かけて手に取った。大型の本で絵も色づかいがやさしく読みやすい。で遺伝について理解が深まったのかといえばそう変わらない理解力のない自分、これも遺伝なのかな・・・・2016/04/26
seraphim
36
有名なメンデルの法則を発見した、グレゴール・メンデルについて描いた絵本。中学の時に習った、エンドウ豆を使って発見したという遺伝子の法則を思い出しながら読んだ。メンデルの知的好奇心の強さ、困難にも負けない強い心、コツコツと一つのことに取り組む努力に感心した。普遍的な規則性を見いだすため、生物学に数学を用いるという、彼のアイディアが素晴らしい。作者の覚書で紹介されている、彼を支えた家族のエピソードも素敵だった。わかりやすい文章と挿絵で、偉大な科学者について学べる科学絵本。面白かった。小学校高学年から。2015/07/17
AKIKO-WILL
21
メンデルの法則って聞いたコトありますが、グレゴールメンデルがどんな方かは知らなかったので絵本で学べるとは思いませんでした。生前に認められた訳でなかったのが残念です。決して裕福ではない彼を支えた家族もステキでした。2015/04/26
ぼんくら
21
「メンデルの法則」を発見したグレゴール・メンデルの伝記絵本。勉強好きだったメンデルは修道士となり、大学で学び、やがて遺伝についての実験を始めます。そしてそのえんどう豆の実験によって遺伝のメカニズムを発見したのです。ところが発表した論文は注目されないままメンデルは亡くなります。遺伝の流れをえんどう豆の絵で描いてあったり、詳しく説明しています。ちょっと難しいので高学年向きかな。2013/07/27