内容説明
ベルギーはブリュッセル生まれのバンサンは、美術アカデミーを出てから絵本作家として出発するまでに三十年もかけている。五十三歳で初めて絵本を出した遅咲きの作家だった。その死から四年がすぎたいま、そんなバンサンの仕事の全体像を、いろんな人たちのいろんな思いをこめた言葉で綴った。
目次
絵本
絵本について
絵本を語る
カブリエル・バンサンと絵本
タブロー画家として
カブリエル・バンサンについて
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kanegon69@凍結中
73
ガブリエル・バンサンの代表作の絵と、多くの著名人や絵本作家たちのバンサンの作品に対するエッセイや対談などからなる本作。彼らがどのような思いを馳せているのかという視点を通じて、バンサンの凄さが分かります。江國香織、柳田邦男、落合恵子などなど、影響を受けた人達の思い、いかにバンサンが日本人に愛されているか分かります。生前のバンザンの様子や、アトリエの写真、彼女の絵本に対する思い、そして日本の水墨画に影響を受けたことなど、知らなかったこともたくさん知れます。もう少しバンサン作品を見てから再読しようと思います。2019/12/17
クリママ
57
アーネストおじさんの大きな暖かさ、セレスティーヌの愛くるしさに魅了され、アンジュールに心を打たれた。きっとそうやってバンサンの絵に出会ったたくさんの人たちの思いが、多くの作品とともに紹介されている。アンジュールの力強いタッチからバルサンは男性だと思っていた。が 巻頭の写真、愛らしい女性だった。そして、もう20年も前に亡くなられていた。「砂漠」や油彩の作品、今まで見たものとは雰囲気が異なるものの、やはりバルサンの作品だ。出版された絵本の一覧があるのがうれしい。絵本を画集をもっと手に取りたいと思う。2020/01/24
KEI
45
この本を読んで、いかに多くの方、著名人がバンサンの作品から衝撃と感動を受けたのか分かる本。私もその1人である。「アンジュール」ではデッサンのみの絵から伝わる音、細やかな感情、動きに驚き、「アーネストおじさん」シリーズからはバンサンの静かな優しさを感じたものだ。この本から、彼女のデッサンや絵本に対する思い、アトリエの様子、足跡を辿る事が出来、ますますバンサンの本が読みたくなった。2020/02/01
彼岸花
28
絵は時を超え、いつも静かに待っていてくれます。心が折れそうになった時、誰か、側にいてほしい時、いつもバンサンの本は、優しく迎えてくれます。今回は、画家としての生涯を知ることができました。特にゆかりの地、『ソワーニュの森』は素晴らしい場所でした。美しい自然の緑に囲まれて育った幼少期。彼女の全ての作品の原点となり、この天空より輝きを放っているのかと、感慨深かったです。過去に、多くの動物が擬人化されてきましたが、アーネストとセレスティーヌのように、これほど人間を投影させた作品に、出会ったことはありません。2020/05/28
海(カイ)
14
【図書館】ガブリエル・バンサンのすべての作品を読んだわけではないが、私は文字のない『アンジュール』が一番好きだ(*^^*) ゆっくりでも、全作品…読んでみたい!2013/05/18
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