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ニコルの塔

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  • サイズ B6判/ページ数 211p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784776400356
  • NDC分類 K913
  • Cコード C8093

出版社内容情報

寄宿舎と授業塔を往復するだけの、単調だけど静かな生活。だが、ニコルは気づいてしまった。「ここは何かがおかしい。わたしはニコルではない……」 ”地球のマント”に隠された、修道院学校の忌まわしい秘密とは? そしてニコルはそこから無事に脱出し、記憶を取り戻せるのか? 第5回ちゅうでん児童文学賞大賞に選ばれたミステリアス・ファンタジー。

内容説明

寄宿舎と授業塔を往復する、単調だけど静かな生活。だがニコルは気づいてしまった。「ここは何かがおかしい、わたしはニコルではない…」“地球のマント”に隠された、修道院学校の忌まわしい秘密とは?そしてニコルは、そこから無事に脱出し、記憶をとりもどせるのか?不思議な猫に助けられ、謎の絵に導かれる、ミステリアス・ファンタジー。第5回・ちゅうでん児童文学賞大賞受賞。

著者等紹介

小森香折[コモリカオリ]
1958年、東京都生まれ。青山学院大学文学部卒業、学習院大学大学院博士後期課程修了。毎日新聞小さな童話大賞(第12回、第14回)を受賞。『ニコルの塔』で、第5回ちゅうでん児童文学賞大賞受賞。奈良県奈良市在住

こみねゆら[コミネユラ]
1956年、熊本県生まれ。東京芸術大学・同大学院卒業。1985年フランス政府給費留学生として渡仏。東京都西東京市在住
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ベーグルグル (感想、本登録のみ)

50
ちゅうでん児童文学作品。ファンタジーでこみねゆらさんの絵がストーリーにピッタリ。。ある寄宿舎がある修道院に通うニコル。そこでの生活に違和感を感じ、少しずつ真相が分かり始める。最後は意外な展開へ。レメディオス・バロという画家を初めて知りました。そのレメディオス・バロの三部作をモチーフにしたという。読んだ後にその絵を見たら納得でした。2022/02/05

あたびー

46
厳しい修道院で戒律に縛られながら刺繍の修行に励む少女達。教師に質問は一切してはならない。でも、ニコルの心にははある時から様々な疑問が吹き出してきて⋯レオメディス・ヴァロの三枚の絵にインスピレーションを得た作者が描き出した不思議な世界の物語。私の持っているヴァロの画集はイタリア語版なので、その絵を見つけられるかしらと心配だったけれど、物語がピッタリと当てはまっているのでちゃんと見つけることが出来ました。2023/07/01

市太郎

44
囚われの少女は、何に囚われているかもわからず、大人のいいつけに従い、逆らわず、忘れ、自転車に乗り日々霧に覆われた塔へ向う。疑うことすらせずに主のために地球のマントを刺繍して日々を過ごす。操られた人形の日々。抗おうとする少女は生への渇望をただ一人もち、幻とも現とも判断出来ないが鏡の中に知らず記憶の断片を見出す。糸を握るのは猫。愛すべき奇妙な羊歯猫が少年と少女の夢幻の越境を可能とし、束縛に抗う少女を逃亡へと導く。こちらに戻ってもいいことばかりじゃないのにね。それでも希望せよ。いつまでも続くあの、なつの世界を。2013/12/13

いちろく

40
今の日常に違和感を覚えたら?寄宿舎で目を覚ました主人公ニコルを描く冒頭から、読み手側もある種の違和感を抱く展開。それは、塔にむかう工程を経て地球のマントと呼ばれる物に刺繍をし寝床に戻る日々からの逃亡を描く中で、より強くなる。知っている人は直ぐに気がつくけれど、知らない人には気がつきにくい展開は、難度よりも異質、と改めて感じた。シュルレアリスムの影響も感じる内容なら尚更。正直、あとがきを読みWEB検索しながら直ぐに再読出来る環境に救われた。私にとっては、そんな物語。2020/05/09

エンリケ

38
児童文学の様な体裁だが中々のダークファンタジーだった。霧に覆われた修道院が舞台。風景同様、お話も陰鬱な雰囲気。少女達が徹底的な従属を強いられ、怪しげな刺繍に日々を費やす。それを強いる教官の目的は何なのか。不気味なお話が孕んだ謎に興味が湧く。やがて明らかになるこの世界の成り立ち。終盤は予想外の展開だった。穿った見方をすれば、ブラック企業を彷彿とさせる内容。疑問を持つな、逆らうな。過労死に至るプロセスはこんな洗脳に近い状態なのだろう。そこから抜け出すのは大変。この主人公の様に誰かの助力と決心が必須なのだ。2018/03/14

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