出版社内容情報
ある日、いとこのアキラがネコのヌバのひげを切ってしまった。その日、ヌバは家を出て、帰らない。私は心配しながらもベッドに入ってラジカセをつけると、いつもは聞こえない放送が入ってきた。それはなんと、ネコによるネコのための放送で……。
内容説明
私はかじりつくようにして、放送を聞いた。『ニャアニャアすくすく―子ネコの育児』とか、『二十一世紀のネコ社会を考える』『最近はやりの集会所案内』。朝になると、ラジカセにはふつうの放送しか入らなかった。夢だったのかな?ネコが放送局をもってるわけないし、それに、どうやって放送を聞くというの。だけど、夜中にはまた放送が入った。『キャッツご近所ニュース』や『名ハンターはだれだ』『注意すべき人間の習性』『ペルシアンの恋占い』…。第19回ニッサン童話と絵本のグランプリ童話部門最優秀賞。
著者等紹介
屋島みどり[ヤシマミドリ]
昭和31年生まれ。香川県高松市在住。夫、子ども2人、ネコ2匹と暮らす。短大家政科卒業、栄養士免許をもっている。平成元年頃、香川県立図書館主催の『手づくり絵本』講座に参加。その後、創作を楽しんでいる
青木貴子[アオキタカコ]
青森県出身。第18回「ニッサン童話と絵本のグランプリ」絵本部門優秀賞、第19回、同グランプリの絵本部門佳作
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感想・レビュー
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Natsuki
48
ネコのひげがアンテナだったら!?(≡゜ω゚≡)独特の色合いと風合いの絵が、作品のファンタジー感を引き立てています。私も受信してみたいな♪2017/03/16
ベーグルグル (感想、本登録のみ)
40
【猫本を読もう読書会】8冊目。再読。小学生にヒゲを切られて家出したヌバ。その抜けた髭から猫ニュースが流れていく話。猫ニュースの中身が笑えました。猫のニュースが流れるラジオなら毎日聞きたいなぁ。2019/02/09
つくよみ
37
図書館本:背景の絵柄が、なんとなく藤城清治を思い出させてくれた作品。ねこのヒゲって、やっぱりアンテナだったんだ。キャッツご近所ニュース、聞いてみたいなぁ。最後のカットで、ハサミを構えている女の子の絵が♪こんな楽しい放送があることを知ったら、また聞きたくなるよね。2013/08/11
ベーグルグル (感想、本登録のみ)
31
味のある絵とお話でした。小学生にヒゲを切られて家出した猫のヌバ。そのヒゲがラジオのアンテナにつき夜な夜な猫のニュースがラジオから流れるという話。猫のニュースが面白い。こんなニュースが聞けるなら、猫のヒゲを切りたいってちょっと思ってしまった。でも小さい頃、私も飼い猫のヒゲを切って怒られた事があるし、猫のヒゲは大事な役割があるので、今は妄想だけします。2017/06/19
たまきら
28
これはですね、猫飼いの家だったら一度は思うことだと思います。集会とかも不思議ですからねえ…。人間が気付かなかっただけで、結構彼らなりに社会を形成しているんですよね、ネコ科。2021/01/23