出版社内容情報
欧米の歴史にとても重要な役割をはたした魚、タラ。バイキングが長い航海のあいだ食料にしたのも、アメリカ最初の移民たちを支えたのも、はじめて冷凍された食品も、タラなのです。アメリカでベストセラーになった『鱈:世界を変えた魚の歴史』を子どもむけに楽しく、わかりやすくした絵本です。
内容説明
魚が世界の歴史をかえた―あなたは信じられますか?アメリカやヨーロッパの歴史に大きな影響を与えたといわれるタラ。この絵本は、そんなタラの生態から、タラが歴史上はたした役割、タラのさまざまな料理法までを紹介した、興味深い一冊です。
著者等紹介
カーランスキー,マーク[カーランスキー,マーク][Kurlansky,Mark]
大人向けのフィクションや、ノンフィクションの書き手として、高い評価を得ている。現在、妻と娘とともにニューヨークに暮らしている
シンドラー,S.D.[シンドラー,S.D.][Schindler,S.D.]
子どもの本のイラストレーターとして、数々の賞を得ている。フィラデルフィア在住
遠藤育枝[エンドウイクエ]
アメリカ・シモンズ大学で児童文学を学び、現在京都精華大学で児童文学と英語を教えている。京都市在住
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
105
本の最初と最後にタラの魚拓。タラという魚の人との関わりについて書かれた本。タラといえば鍋でタラ子や白子が大好物だがタラの歴史については全く知らなかった。海外の本なので日本のタラに関する本も読みたくなった。タラは干物としてバイキングがおおいに利用していたようだ。のちにバスク人も。そんなタラであるが近年、卵殻もたたってか漁獲量は減ってきているようだ。児童書といえど面白い本がたくさんあるものだなあ。図書館本2022/02/15
yumiha
49
アメリカ開拓前史を切り開いたのが、タラだったのだと思った。その証拠が、ケープコッド(タラ岬)という地名があること。コロンブスですら出遅れてたのねん。そんな歴史にも触れ、いろいろなタラ料理も紹介されていた。うっとこでは、もっぱら年末に棒鱈を1週間水替えして戻して煮るくらいなので、興味深かった。2023/03/20
ベーグルグル (感想、本登録のみ)
49
タラはかつて貿易の主力商品であり、こんなに壮大な歴史があったとは驚きました。排他的経済水域の200海里が出来たのはタラを巡るタラ戦争により決定した。しかし乱獲で数は年々減ってきており絶滅の危機に瀕している。タラの豆知識も書かれておりとても学べる1冊。2021/01/25
booklight
38
『鱈-世界を変えた魚の歴史-』の絵本版。タラの顔がかわいい。棒鱈料理って聞くようなぁ、と思っていら世界貿易の主力商品でした。開いて干すことで10年以上も保存できる食料として、大航海の必須の食料に。バイキング、バスク人が目を付けたあとに大西洋から太平洋に主力漁場が移り、今度は奴隷と糖蜜とタラの三角貿易。アイスランドとイギリスがタラ戦争を起こして200カイリの決まりもできたそうな。知らない世界の知らない歴史を、リアルでセンスあるタラの絵とともに読める幸せ。コラムででてくるタラ豆知識もウィットがあってよいです。2020/01/12
たまきら
34
乱獲について考えさせられる一冊です。日本ではハタハタなどおもしろい例もあるので、ぜひ世界に向けて一冊出版すべきなきがします。2020/06/08




