内容説明
なぜ占い師や霊能者、詐欺師にいとも簡単に騙されてしまうのか?被害者救済の第一人者がその手口と対策を徹底解説。
目次
プロローグ 「マインド・コントロール」はワイドショーの中のことではない!
第1章 「マインド・コントロール」とは何か?
第2章 「霊感商法」のマインド・コントロールの手口
第3章 「カルト」のマインド・コントロールの手口
第4章 「脱・マインド・コントロール」の手法
エピローグ 「マインド・コントロール被害」を減らすための提言
著者等紹介
紀藤正樹[キトウマサキ]
リンク総合法律事務所所長。弁護士(第二東京弁護士会所属)。1960年、山口県宇部市生まれ。大阪大学法学部卒。同大学院博士前期課程修了。法学修士。日本弁護士連合会消費者問題対策委員会幹事を92年からつとめ、「ダイヤルQ2部会」「宗教と消費者部会」「電子商取引」部会の担当副委員長、委員等を歴任。元第二東京弁護士会消費者問題対策委員会委員長。現在は日本弁護士連合会消費者問題対策委員会「消費者行政部会」担当副委員長をつとめる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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みゃーこ
59
マインドコントロールにまつわる周辺知識や事例、法律の動き、詐欺師の心理操作テクニックなど興味深い情報がたくさん盛り込まれており非常に読み心地良かった。マインドコントロールされた状態にある人を救い出す手法についても解説されており勉強になる。悲劇的事態を防止するための法的規制を設けるべきという発想からフランス、ベルギーではすでに「無知・脆弱性不法利用罪」(心の脆弱状態を利用する犯罪が追及されるアブー・ピカール法)制定に動き出している。日本でも高齢者や弱者への被害を防止するためにはこのような法律2013/09/15
mazda
22
テレビでも有名な紀藤弁護士の、マインドコントロールに関する本。霊感商法なんてもうないんでしょ、なんて思っていたら、未だに統一教会ってあるんだな、ということに驚き。被害額は表向きの額面の100倍くらいと想定されるそうなので、最大で100億円程度の被害があった年があるが、このとき実際は1兆円だった!霊感商法の9割は統一教会だそうなので、隣国はこんなところでも日本に迷惑をかけている。2013/10/06
モッタ
13
★★★★☆ 私は本書を読むのに3時間かかりました。それはさておき、本書ではマインド・コントロールやカルトについての説明がなされている。マインド・コントロールと洗脳や犯罪との違いがはっきり述べられていて、理解が進んだ。カルトの危険性にも触れており、カルト信者の多い国、日本に住む我々は知っておかなければならない内容だ。2012/06/06
世話役
11
個人的に尊敬している弁護士の方がお書きになった本。法学徒の端くれとして、カルトやマインドコントロールの問題は立法も含めた全法的解決が必要だと思っているが、残念ながらまだ社会の理解は深くなく、啓蒙書の果たす役割は未だ極めて大きい。本書はこの問題についてのエッセンスを簡潔にまとめた本であり、重要箇所のゴチック化など、類書では群を抜いてわかりやすい作りとなっている。マインドコントロールは決して対岸の火事ではなく、今そこにある危機である。本書が広く読まれ、問題意識の共有がなされることを切に願う。2013/10/28
もぐら
10
宗教を信じてる子とAmwayをやってる子が友達にいるので読んでみた。性格の良い素直な子が心底「よいことだ」と信じ込んでやっているって記述に思い当たる節が多くて高速頷き。友達のはもちろん、キリスト教やスポーツ選手とコーチの関係だってマインドコントロールには違いない。じゃあカルトなんかとの線引きは何かと言うと、それは主導者側の「良心」の有無なんだろう。信じる側の人達を救いたいという意思があるかないか。決定的な違いだけど見えにくいので、良いものでも偏見になりやすいだろうし、同時に危ういとも思う。2019/08/11
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