内容説明
現在出版されているクレジットに関する書物は、大別して社債・CDSである。ここで注意してほしいのは、国内債券発行残高全体のおおよそ3割を占める国債以外の債券部分が抜け落ちているということだ。本書は、Japan Creditの世界すべてを対象としている。債券種で抜けている部分とクレジットのデリバティブであるCDS(Credit Default Swap)市場に関して解説した。さらに「すべて」ということで、クレジットの理論・起源・歴史に関しても、知っておいてほしい事柄を書き記している。
目次
第1章 クレジットの理論・起源・歴史(クレジットスプレッドの考え方;日本クレジット市場の起源;景気とクレジットスプレッド;景気・クレジットのトライアングル;スプレッド比率)
第2章 市場規模・発行制度・決済制度(発行残高と売買;発行の仕組み・形態と状況;振替決済制度;公社債税制;会社更生法と民事再生法)
第3章 各種債権のリスクプロファイル・特性・歴史(政府保証債;財投機関債;財投機関債 住宅金融支援機構RMBS;特殊法人債;地方債;利付金融債・銀行社債;銀行劣後債;生命保険会社の発行する債券;社債;投資法人債(J-REIT)
円建外債(サムライ債)・ユーロ円債
ハイイールドボンド)
第4章 公社債計算マニュアル(公社債計算マニュアル)
第5章 クレジット・デフォルト・スワップ(クレジット・デフォルト・スワップ(CDS))
第6章 情報プロバイダー(ブルームバーグ;トムソンDealWatch)
著者等紹介
安田秩敏[ヤスダキヨトシ]
1988年青山学院大学理工学部物理学科を卒業後、日系証券会社に入社。債券売買トレーダーとして国債をはじめとする円債全体の売買を担当。92年に米モルガンスタンレーに移籍。投資家動向を理解しクレジットビジネスを極めるため、債券営業として大手中央機関投資家を担当。スタッフと共に同社のクレジットビジネスの基礎を作り拡大させる。自身はトップセールスとなる。95年、メリルリンチ証券に移籍。トレーダーに戻り、同社スタッフと金利およびキャッシュクレジットビジネスを引受部門・売買部門・営業部門・受渡部門・管理部門の5つを総合的に見ながら立ち上げる。98年、スワップビジネスの大手であるJPモルガンに移籍。新手法CDSと出会い、キャッシュクレジットビジネスを立ち上げた。一貫して金利・クレジット部門に従事しており、円と名のつくすべての債券・デリバティブの売買を経験してきた。現在、戦略投資室を立ち上げ、室長として、金利・CashCredit・CDS・株式・CB・ローン等を総合的に見て投資を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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