内容説明
イギリスのSF作家、リチャード・モーガンの代表作「タケシ・コヴァッチ・シリーズ」の第2話。心がデジタル化され、体から体への乗り換えが可能となった27世紀のサンクション第四惑星。前作とは異なるスリーヴ(肉体)で再生したタケシ・コヴァッチは、莫大な利権が絡む火星人の遺跡探検の話を持ち掛けられる。強制収容所に入れられていた考古学者を救出して案内人とし、資金源となる商社を巻き込み、戦闘要員を調達して、幾重もの熾烈な戦いが待ち受ける発掘の旅に繰り出す…。本作で、リチャード・モーガンはSFと戦争小説とスパイ・スリラーを融合させた、名伏しがたい壮大な世界を構築。確実で繊細なキャラクター造形、リアルなテクノロジー描写、スリリングで深みのある筆致―すべてが超一級の名作。
著者等紹介
モーガン,リチャード[モーガン,リチャード] [Morgan,Richard]
1965年、ロンドン生まれ。処女作の『オルタード・カーボン』でフィリップ・K・ディック賞受賞。著書に『Market Forces』(ジョン・W・キャンベル記念賞受賞)、『Thirteen』(アーサー・C・クラーク賞受賞)などがある。イギリス在住
田口俊樹[タグチトシキ]
1950年奈良市生まれ。早稲田大学英文科卒。『ミステリマガジン』で翻訳家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
本の蟲
8
仲間を数人失い、放射能汚染で半死半生になりながら、タケシたちは火星人の古代遺跡「超空間ゲート」の起動に成功する。そしてその奥には…。前作『オルタード・カーボン』では詳しく描かれなかった、火星人についてが興味深い。人類の外宇宙進出は、火星で偶然発見された宇宙航行チャートによるもの。数々の遺跡に残された、人類とはまるで違う生態の遺体。デジタル化した精神を超光速で他惑星へ送れるハイパーキャスト転送。本作に出てくる多くのSFガジェットは、実はサルが偶然手に入れた道具を、きちんと理解しないまま使っているという事実。2021/08/12
ノベツ
4
準備が長いので、所有権主張ブイを設置して終わりか? 宇宙船探検まで行かないのか? とドキドキしてしまったが、後半はそれを超えるドラマがあって満足。真のヒロイン、クイックシャンクともっとイチャイチャしてほしかった。 長文感想⬇ https://note.com/nobetsu/n/nd5b31e08367d?sub_rt=share_pb 2023/10/17
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