内容説明
国王の忠臣であるチェイス伯爵ダーシーは、共和制の復活をもくろむ清教徒に協力している疑いのある女優の身辺を探るよう命じられる。その女優アメリアに近づくため、宮廷で上演するシェイクスピア劇の女役に抜擢されたという名目で、演技指導を受けることになった。自分にはまったくドレスなど似合わず、むしろ滑稽とわかっているダーシーだが、国王の命令は絶対だ。アメリアを知るために芝居を見にいき、一瞬で彼女に魅了されてしまったものの、ダーシーには調査が最優先で―。
著者等紹介
デヴォン,エヴァ[デヴォン,エヴァ] [Devon,Eva]
『USAトゥデイ』のベストセラー作家
多田桃子[タダモモコ]
神奈川県生まれ。明治大学農学部卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ち~
35
国王への謀反の疑いのある女優アメリアと、国王の忠臣・伯爵ダーシー。国王の命で謀反の証拠を手に入れるため、宮廷で上演される劇に女性役で出演する名目で、アメリアに弟子入りしたダーシー。筋骨隆々の男がペチコートやらコルセットやらスカートを身につける姿はなかなか想像し辛いが面白い場面。ダーシーがどのようにしてアメリア姉弟の窮地を救うかハラハラの展開。そして真犯人の真の目的とは…?親友の伯爵ウィンターズや、追い剥ぎ公爵(盗っ人と言ってはいけない)トニー、役者ネッドと脇役陣も良かった!国王、やってくれるわ〜♪2019/04/14
dama
6
余興で似合わなすぎる女役…市川左團次さん(歌舞伎界ほぼ“最大”にして悪ノリの大王)しか思い浮かばず、全力で拒否してるヒーロー若けえな…と微笑ましくなりました。でも、少年期にはヴァイオラもイケてたのねwもうちょっと駆け引きだの暗い色気だのがバチバチの方が好みだけど、翻訳ヒストリカルロマンスに貴重な王政復古期はそれだけで萌設定です。それにしても「フォリオ」ってもしやファースト?2019/04/25
ユキタ
2
教科書でまる覚えした単語・清教徒革命の時代が舞台。清教徒革命ってイギリスだったのか……(そこから)。女装伯爵というあらすじに惹かれたものの、肝心の女装は前半のみ。後半はシリアスに陰謀を打ち破っていく。物語の発端である女装の命令から大団円まで、チャールズ国王の存在感がすごい。あと脇役のネッドが好きで、あとがきでこの人も実在の人物だったとしって驚いた。面白い人がいたんだな。2023/05/13
みみ45
0
タイトルは??な感じですが、うまーく歴史を織り交ぜながらお話が出来ています。 美しい女優だけど、影のあるヒロインと国王に忠実な僕であったのにヒロインと知り合い恋に落ちる事でなやましくなりヒーロー。陰謀に翻弄される二人が悩ましくていいです。2019/06/09