マグノリアブックス
魔女の棲む町

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  • サイズ 文庫判/ページ数 552p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784775526644
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

人口約三千人の町、ブラックスプリング。その町には邪悪な魔女が棲んでいる。その魔女の呪いのせいで、住民たちはべつの場所へと移り住むことができない。離れようとすれば死への願望が植えつけられてしまい、町に戻るしかなかった。その衝動に抗おうとしても、待っているのは自殺だけだった。あるとき、若く裕福な夫婦が引っ越してきた。町民のひとりが彼らに家の購入をあきらめるよう頼み込んだが、それは徒労に終わった。夫婦はブラックスプリングに三百年以上つづく呪いに、自ら飛び込んでしまったのだ。町にかけられた呪いは、未来永劫つづくのか―。

著者等紹介

フーヴェルト,トマス・オルディ[フーヴェルト,トマスオルディ] [Heuvelt,Thomas Olde]
オランダ人作家。「天地がひっくり返った日」でヒューゴー賞を受賞

大原葵[オオハラアオイ]
文芸翻訳者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あたびー

39
ハドソン川上流の小さな町ブラックスプリングには、350年前の魔女が目と口を縫われ鎖を巻き付けられた姿で出没する。監視組織HEXは魔女の追跡をしながら住民を厳しい規則で縛ってきた。ギリギリの所で保たれてきた均衡は不良少年による魔女への暴行から砂の城を崩すように崩壊していく。読者は魔女に関する恐怖の表現よりも、狂気に駆られていく人間に対する嫌悪で常時吐き気を抑えながら読み続けなくてはならない。地獄の業火が全てを飲み込むラストまで。2023/05/28

Yu。

31
過度な抑圧は不満を募らせ爆発を招く‥ これは忌み地で暮らすが故の厳しい掟を守り続けなければ生きては行けない住民達の苦悩に触れる物語なのだが、ここへ来て彼らへの更なる試練が最後の砦“自我”をも壊してしまう究極の倒錯劇。。これこそ地獄だ‥ 先程まで互いを思い 支え合っていた者同士がただの野蛮人へと成り果ててしまうカオスな終着に震えが止まらない。2018/11/14

eirianda

18
これは名作。最初はファンタジーかとあまり乗り気ではなかったのだけど、後半はかなり恐ろしい人間の闇を見せられた。今の相撲界の騒動とマスコミのリンチにも通じるところもある。日本の妖怪しかり西欧の魔女しかり、マージナルな人が弾かれ除け者にされた証だものなぁ。おとぎ話の世界は醜い。そんなダークファンタジーでした。2017/11/30

tom

12
残虐ミステリーに少々食傷気味。それなら、ホラー方が楽しめるかもしれないと思って借りて来る。しかし、ホラーを読むのなら、やっぱりキングさん。この本、いろいろと書いているし、作家の本国オランダではベストセラーになったらしいけれど、おどろおどろしいのに怖くない。そうですかあという読後感。怖さを感じるというのも人それぞれ、国民性というのもあるかもしれない。少々残念本の読後感。2018/08/26

さといも

12
これはオランダが舞台の話をアメリカに舞台を変えて、前の話には無かった事を加筆した話なのね。前作とは違うみたいだから前作も読んでみたいなぁ。魔女も怖いが人間が〔町の人がみんな〕パニックになっておかしくなって行くのも怖い。若さゆえの過ちも最悪な結末。読んでいて精神的にエグい、自分も町の住人になっているかのような感じがして、罪悪感、怒り、恐怖、色んな感情が湧いてくる。魔女が棲む町、この町で暮らした者は町から出られない、出ると自殺してしまう。さぁみなさんもこの街に足を踏み入れてみませんか?2017/05/31

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