内容説明
莫大な借金を遺して父親が亡くなってから、一家の経済状態は悪くなるばかり。年が明けたら住んでいる家を手放すことになりそうで、この家では最後になるかもしれないクリスマスを楽しく過ごしたいとマリアンは願う。しかし、そんなマリアンの願いとは裏腹に、弟のアリステアは放校になって帰ってくるし、兄のパーシーは貧しい牧師と愛し合う姉のアリアドネに、金はあるもののろくでもない結婚相手候補を連れてきた。そして、兄にはもうひとりの客がいた。それは、顔に火傷の痕がある謎めいた伯爵で―。
著者等紹介
ケリー,カーラ[ケリー,カーラ] [Kelly,Carla]
数多くの作品を発表し、RITA賞をはじめとした受賞歴がある
卯月陶子[ウズキトウコ]
文芸翻訳者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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優希
77
季節外れのクリスマスストーリーですが、読んでいて楽しかったです。クリスマスを楽しく過ごしたいと願うマリアンとは裏腹に弟と兄はどうしようもないというのがイラっときますが。イングラハム卿とマリアンの関係が近づいていくのにはときめきます。クリスマスプディングを作ってのプロポーズが可愛い。16歳というヒロインが若いならではの魅力がありました。前半と後半の物語や舞台が変わるので飽きません。2017/08/25
ち~
36
父が莫大な借金を残して亡くなり、我が家での最後のクリスマスとなったマリアン。兄は姉の結婚相手の資産家の男と、客の伯爵ギルを連れて帰宅した。マリアンはイタズラ好きの弟とギルと共に、愛する人がいる姉の為に騒動をおこす。次にマリアンと弟は何故か家に帰りたがらないギルを彼の母の元に送り込む計画を立てる…。ギルに恋心を抱くマリアンだが、突然のギルの不可解な行動に深く傷つく。「何があっても僕を信じてくれ」2人の想いがあまりにも切なかったけど、みんなで願いを込めたクリスマスプディングがもたらす幸せなラストが素敵すぎる♡2018/12/17
たまきら
34
この作家、今まで読んできてはずれ一つもなし。父の死後、外交官として外地で働く兄や寄宿学校に入っている弟に頼れず、姉や母、貧しい生活をけんめいに支えている勝ち気な女子が主人公です。美しい姉と不器用な貧しい牧師の恋を応援しようとキモい求婚者を追い払おうとしたり、傷ついた動物を守る女子の側にはやんちゃな弟と兄のお客様男子が常にいて、これがかわいいんだなあ。後半意外に緊迫しますが、誠実な人たちばかりで癒されます。世界って悪くない。そんな気になれる小説です。もっとこの人の本読みたい!2018/10/11
リル☪︎*。꙳
15
クリスマスに願いをはクリスマスの時期に読もうと大切に積読して温めていた本。やっと読めた!新年あけちゃったけども(;´Д`)イマドキな言い方するとこじらせ女子のドタバタ劇とゆうか…弟もこじらせ系なのだけれども、家族思いでいい子達。ヒーローも実は裏の顔をもつこじらせ男子だった。好きなのだけれど彼の裏の顔を知ったヒロインは信用が薄れ彼の裏腹な行動にイライラしていく…クリスマスブティング幸せな食べ物私もかき混ぜたい(*˘︶˘*).。.:*♡2016/01/01
veri
14
♪恋人はサンタクロース〜いつもいつでも期待を裏切らないカーラ・ケリー!読了後の爽やかさはどの作家の物語も敵いませんね!短期間なのにまったく性急さを感じさせず、ただ穏やかに互いに惹かれ合う様がもう!悶えます!ギルから溢れ出る愛が手に取るように感じられ、その愛にくるまれていくマリアン!幸せ気分で暫く過ごせそうです!ありがとうカーラ・ケリー!買ってよかった本当に!今月発売の新作を待ちに待ってます!2014/01/04