内容説明
本書は、アメリカ南部ルネサンスの代表的な作家である、キャサリン・アン・ポーター、ウィリアム・フォークナー、フラナリー・オコナーの作品を取りあげ、作品中の多義的、逆説的表現に着目しながら、それらと他の表現がどのように結びつくかということを綿密に検討し考察を加えることにより、作品の新たな解釈とそれぞれの作家の特質とテーマを提示することを試みたものである。
目次
キャサリン・アン・ポーター(「マリア・コンセプシオン」―主人公の曖昧な立場;「盗み」―盗みを引き起こすもの;「昼酒」―主人公の悲劇が示唆するもの ほか)
ウィリアム・フォークナー(ベンジーの別離のモチーフ;クエンティンの妹へのオブセッション;クエンティンのカモメの姿への思い ほか)
フラナリー・オコナー(「火の中の輪」―主人公の不安と恐怖;「つくりものの黒ん坊」―表象がもたらす二重性;「森の景色」―道徳劇としての寓意性 ほか)
著者等紹介
加藤良浩[カトウヨシヒロ]
1961年生まれ、早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。専攻、現代英米文学。現在、北里大学ほか非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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- 風姿花伝 講談社学術文庫