内容説明
抑圧された悲しみ、生命への思い、友や家族への言葉は読者をとらえて離さない…。究極の口承文学“アメリカン・インディアンの歌”を網羅した詩集の本邦初訳。
目次
1 東部森林のほうから
2 南東のほうから
3 大平原のほうから
4 南西のほうから
5 カリフォルニアのほうから
6 北西海岸のほうから
7 極北のほうから
8 歌を解き明かす
9 ハコの祈り ポーニーの儀式から…(アリス・フレッチャー訳)
10 北から南から 歌が…(フランシス・デンスモア訳)
著者等紹介
渡辺信二[ワタナベシンジ]
立教大学文学部英米文学科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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katka
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本書の内容の貴重なことは強調した上で、この本は結構難物です。まず原書について1918年の背景を念頭にしつつ、信憑性や口承の保存度など分かりようがなく、注釈は一切省かれているので、歌の状況や言葉の意味に悩めば「想像で補え」という物です。この邦訳では、丹念な訳詩に頭が下がるのですが、紙数上、膨大な歌の数が500ページ中にすし詰めになっており、手ぶらの通読は難しいと思います。そんなことで十数年読みあぐね、今度コンピュータとネットの力を借りてようやく納得いく精読ができました。文学的に得るものは非常に多かったです。2024/09/30