内容説明
本書は、大学で人文科学を専攻する学生や広く人文科学に興味をもつ一般読者の方々を対象として、人文科学の今日的状況を理解する手がかりとなるよう編纂したものである。ニーチェに始まり、デリダで締めくくられる第1部は、ヨーロッパを中心とした人文科学の大きな流れを示したもので、それぞれ人文科学の現在を理解するのに欠かせない人たちである。また、第2部は、数は少ないが日本における重要な人々を取り上げた。原典からの長めの引用は、再解釈に依らずに原典に基づいて直接これら個性的な思索を味わってほしいという願いから出ている。
目次
第1部(ニーチェ―近代による近代の相対化;フロイト―性愛の精神分析学者;ユング―因果的思考からの脱出;カッシーラー―シンボル(象徴)と人間的世界 ほか)
第2部(本居宣長―「もののあはれ」論のゆくえ;柳田国男―日本人の固有信仰の探求;福沢諭吉―学問の勧め;津田左右吉―近代日本古代史学の雄峰 ほか)
著者等紹介
田中邦夫[タナカクニオ]
1942年生。鹿児島大学法文学部教授(現代文化論)
高津孝[タカツタカシ]
1958年生。鹿児島大学法文学部教授(中国文学)
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