内容説明
生くることは死にゆくこと。この哀しい事実に想到するとき、人は住む世界を異にしていても同じ思想に帰着するらしい―迫害と暴力、その彼方にあるものは?比較神話学や民俗学の知見をふまえ、北欧のふるき語りの宇宙に潜入する。
目次
序 北欧神話ことはじめ
第1章 『詩のエッダ』と『散文のエッダ』
第2章 宇宙創成論における水と火
第3章 よみがえる女神
第4章 掠奪された若返りの女神
第5章 ロキの笑劇
第6章 殺されたバルドル
第7章 王の犠牲と豊饒
終章 ラグナロク―神々の滅びゆく定め
著者等紹介
水野知昭[ミズノトモアキ]
1949年富山県生まれ。東北大学文学部言語学科卒業。現在、信州大学人文学部教授。北欧神話と比較神話学・古ノルド語・古英語文学専攻
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
絹恵
26
北欧神話を日本神話とギリシア神話と比較し類似性が見い出されています。とりわけ北欧神話は"運命"を強く感じます。全てから愛され、傷付けられることは許されないある種の狂気の運命も、循環から見て死ぬべきだという運命さえも抱きしめたバルドルは幸せを見ることが出来たのだろうかと思います。永遠性を否定し、生と死の理を守ったロキの乾いた涙が気持ちの重みを語るようです。2014/05/03
水生クレイモア(不見木叫)
8
初心者が読むには専門的過ぎたように思う。北欧神話と日本神話・ギリシャ神話の比較。ブリュンヒルデと坂上田村麻呂の逸話が似通っているという話もあるのでこの比較は面白いと思いました。2018/09/05
ゑ
1
タイトルに惹かれて何となく購入して本棚にしまったまま幾年。やっと読みました。で、これは北欧神話についてずっと深く考察を掘り下げてある本で自分の様な北欧神話の入り口に立つ人間にはちょっと早い物だと思いました。なるほどそうかと素直に読めば大変興味深いが何故そうなるのか?と理論の結び付けに疑問持ち出すと浅学な自分には途端に聳え立つ壁の様な物に。ただ自分は素人ながら、この本は神話の因果の糸を色んな方向に丁寧に手繰っていっていると感じ、神話への理解を深めるとはこういう事かという方向を示して貰った様な気になりました。2017/10/08
kino
0
深読み読み解き。バルドルのエピソードふむふむ。2012/06/30
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