出版社内容情報
幻想文学史上、不動の名作を一望する
アンソロジー、第五巻!
海外幻想文学紹介の礎石を築き、長年にわたり先導してきた紀田順一郎・荒俣宏の監修のもと、新生『幻想と怪奇』の企画・編集者が、名作を全6巻に集大成するアンソロジー。古典はもとより、20世紀半ばの準古典作品までを新訳と名訳再録でおくる。本巻では「幻影」の題のもと、生と死、現実と幻想、正気と狂気のはざまの世界の物語を収録。鏡の向こう側から幽冥の境を経て無限の庭園まで、13人の作家が目も彩な幻影の世界へと御招待!
内容説明
十三の幻影の物語で、怪奇幻想の真髄に触れていただきたい。本書は、自由な想像力が創りだす世界への、格好の道案内となることだろう。(編者)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
timeturner
6
一般的な怪奇幻想小説の範疇に収まらない作品が多くて楽しい。精神科医の書いた2作が新鮮で、特に「宇宙を駆ける男」のSFと臨床心理学の合体には驚きと感動を覚えた。女性の生き方2態を描いた「薄紫色のシンフォニー」と「森の中の死」も印象に残る。2024/08/05
竜王五代の人
4
幻影と言うと視覚的な感があって、内容からすると表題は幻覚の方がふさわしい気がした。内容はそれぞれの幻に振り回されるさまが魅惑的でよいアンソロジーだった。内容には関係ないけど、表紙の赤いふわふわ髪の女の子は、高橋葉介先生の絵柄を思い起こさせて好き。葉介先生ならもう少しふっくらしてるだろうけど。2024/08/13