出版社内容情報
舞台は霧深いヴィクトリア朝のロンドン。
少年のような風貌だが俊敏にして博識なジャスパーと、
心霊現象研究協会の元職員ミス・レーンが、
続々と霊能者が失踪する怪事件に直面する。
『ゲーム・オブ・スローンズ』の原作者、J・R・Rマーティンが
「コナン・ドイルも認めたに違いない」と称賛する
オカルト・ミステリの快作!
内容説明
心霊現象研究協会の調査員ミス・レーンは、ある事件を機に職を捨て故郷ロンドンへ。「求む、諮問探偵の助手」の広告に惹かれ訪れた先で迎えたのは、少年のような風貌だが博識のジャスパー・ジェスパーソンだった。二人は原因不明の夢遊病に悩む紳士から依頼を受けるが、その最中、霊能者たちが次々と失踪する怪事件に直面する。ヴィクトリア朝の英国を舞台に、良き「相棒」の探偵二人が活躍する、オカルト・ミステリの怪作ここに登場!
著者等紹介
タトル,リサ[タトル,リサ] [Tuttle,Lisa]
米国のSF作家。フェミニズム研究家。70年代に短編SF小説を発表後、G・R・R・マーティンとの共著『翼人の掟』(1982年、集英社)でローカス賞受賞。ほか、ネビュラ賞、英国SF協会賞などの受賞歴がある。ノンフィクションの著作もある
金井真弓[カナイマユミ]
英米文学翻訳家。フィクション、ノンフィクション合わせ訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あたびー
41
友人である心霊研究者の不正を見て逃げ出し、職と住居を失ったミス・レーン。たまたま見かけた募集の張り紙を見て探偵の助手に。収入になる仕事が無く困窮する彼らのもとに大家の義弟の夢遊病問題とミス・レーンの元友人からの霊能者失踪事件が持ち込まれる。ちょっとご都合主義にも思えるが、何しろ滑り出しのスピード感は抜群。ミス・レーンに色目を使う霊能者の妻からの招待状か届いたところで上巻の終了。作者はフェミニズム研究家と言うことで、19世紀末の女性が置かれた悩ましい立場などもきめ細やかに織り込まれている。2021/09/14
かもめ通信
23
舞台は心霊ブームに沸くヴィクトリア朝時代の英国。ひとりの女性がロンドン行きの寝台列車に飛び乗るところから物語は始まる。彼女の名はミス・レーン。心霊現象研究協会の依頼で幽霊屋敷を調査中、相棒で親友だと思ってきた人物の不正を見つけてしまう。黙っていれば自分も不正の片棒を担ぐことになる。だが公の場で相手を公然と非難するのは……。急ぎ決断を迫れらた彼女は熟考する間もなく、列車に飛び乗って現場を立ち去ったのだった。仕事も住まいも失った彼女が見つけた就職先がかけだしの探偵ジャスパー・ジェスパーソンの助手だった。2021/04/26
アカツキ
14
探偵ジェスパーソン&レーン1作目。オカルトブームに沸く19世紀末イギリス。ミス・レーンは友人の霊能者ガブリエルと一緒に仕事をしていたがインチキの疑いを抱いて離れ、探偵ジェスパーソンの助手になる。大家の妹の夫の夢遊病を調査していると、ガブリエルが訪ねてきて相次いで霊能者たちが失踪している真相を探って欲しいと…。何人も霊能者が出てくるけれど本物はいるのかいないのか?表紙の雰囲気そのままのライトな読み心地。ワクワクする要素が詰まった上巻。2021/06/03
harutamano
14
冒頭から軽やかに進むヴィクトリアンな世界。古典な設定を匂わせながら新しい扉を開いていく感じ、ページを繰るのが楽しいです〜2021/03/26
スプリント
11
雰囲気は好きだがテンポがかなりゆっくり?2021/06/05