出版社内容情報
H.P.ラヴクラフトによって創始され、その後多くの作家たちによって綴られてきたクトゥルフ神話。
その系統と展開のすべてを、小説のみならず映画、コミック、ゲームなどあらゆる媒体を通して読み解く、完全ガイドブック。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ばななうゆ
8
諸星大次郎さんの漫画「栞と紙魚子」に登場するクトゥルーちゃんが「テケリ・リ」と言っていたのが私が初めて触れたクトゥルフ神話だった。百年前の人が生み出した神話とは?と気になりつつも放っておいたらゲームなどでは基礎知識になっているらしいと知った。図書館で偶然目にした、この本。もっと簡潔にまとめられているかと思ったがクトゥルフ神話が多岐に渡っていた。恐怖小説自体は読む気がしないのでガイドブックという形で知ることができて良かった。2023/06/08
ツナ
4
クトゥルフ神話とは何か。作家ラヴクラフトらによる創作怪奇譚および派生作品群である。で、いいのでしょうか。この本読んだだけでは、わかったつもりにすらなれない気がします。神話だから神的な何かの話かと思いきや、描かれるのは邪神とも呼べそうな異形の者や狂気に駆られた人々。モンスターなどのパワー系怖さではなく、得体のしれない精神的恐怖。本書は作品そのものではなくガイドブックのため概説にとどまっているが、作品が醸し出す陰鬱な世界観がわずかながら伝わってくる感じ。精神的な怖さは苦手なのでこれ以上は踏み込まないでおこう。2023/09/29
Rieko Ito
4
よくぞ調べたものだと思うくらい、幅広いジャンルのクトゥルフ関連物を網羅。(20世紀最大の作家ボルヘスの『砂の本』掲載の「人知の思い及ばぬこと」が見落とされているのが残念だが)。好きな人は好き、興味のない人には何の意味もないという類の本。私はこれを読んでラブクラフトを再読し始めた。2021/02/19
ちゅるふ
2
2037年当たりで三訂版でるかな? その時「破壊神マグちゃん」は入るだろうか?2020/10/31
右足
1
ジャンプラの漫画に、クトゥルフ神話からキャラができた作品があって、もっとちゃんと理解したうえで読みたいなと思って借りた。 (他このテーマ本と比較はしていないけど、)内容は詳しいなかで、筆者がゲーム制作とかの立場だからか、客観的にクトゥルフ神話を語っている雰囲気があった。そのためか、初見殺しとか本当に世界観を理解できない、というようなことはなかった やっぱゲームとかシナリオ(物語)で映える設定とか、あるよね 装丁まっくろだし、ときどきページも怪デザインになってる。挿絵も多くてそれぞれかなりホラー味つよい。2022/08/01