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内容説明
小説や映画などでおなじみの「ドラキュラ伯爵」のモデルとなった15世紀ルーマニアの人物ヴラド・ツェペシュ大公や、その残虐な殺人方法から「吸血鬼」と呼ばれた殺人者たちなど、世界各国に伝わる吸血鬼伝説を紹介する。また、オカルト、民間伝承、科学の面などからヴァンパイアとは何者かを探っていく。
目次
第1章 ヴァンパイアとは何か?(吸血鬼ドラキュラ;ヴァンパイアという存在 ほか)
第2章 歴史の中のヴァンパイア(ドラキュラ伯爵のモデル―ヴラド・ツェペシュ;英雄にして悪鬼―ジル・ド・レエ ほか)
第3章 世界のヴァンパイア(バルカン諸国;東欧 ほか)
第4章 ヴァンパイアの本質(魔女とヴァンパイア;ペストとヴァンパイア ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kasim
31
ノスフェラトゥ、ヴリコラカス、ヴルダラク、ストリゴイ、モロイ…。吸血鬼を表す言葉はどれもドスの効いた強い響きをもつ。ルーマニアが本場かと思いきやセルビア、ハンガリー辺りらしい。ゾンビやカーリー、酒呑童子まで入れるのはどうかと思うが、ヴァンパイアという言葉自体に血は関係なく(そういう語源説もあるが有力でないらしい)、甦る死者が生者の精力を奪う、というのが本質的特徴だとすると普遍的な怪物であることは分かる。インドには指サイズのプレトが、マレーシアにはフェレットみたいで普段は卵を食べるバジャンがいる。2023/06/23
ハルト
8
読了:◎ 吸血鬼についてのみならず、各国の血液嗜好症を持った殺人鬼たちや、血をすすり肉を食べる怪物たちについて広範囲に書かれている。▼吸血鬼とは、いったいどんな存在なのかというのを、歴史的に、地域的に、伝承的に語っており、参考になる。▼「蘇る死者」「さまよう死者」「ヴァンパイア」という系列を辿りながら、現代の新たな吸血鬼像はどのように変化していくのか。▼意外だったのは、女性の吸血怪物が多かったこと。魔女との関わりもあるからだろうか。2022/02/14
舞台
1
吸血鬼の資料として、青髯や切り裂きジャックなどの、実在の人物を出してきたのは面白かったです。2014/10/29
秋山真琴
1
通説におけるヴァンパイアとは、歴史に見るヴァンパイアを思わせる人物、世界各国のヴァンパイアに類する存在、ヴァンパイアの本質について。全4章を以ってヴァンパイアを様々な視点から分析しているけれど、面白かったのは、いわゆるヴァンパイアで連想させる存在を説明する第1章と、いかにしてヴァンパイアが生まれたかを考察する第4章かな。これを読んで自覚したけれど、やはり自分が好きなのは、夜を棲家とする高貴にして優雅、怠惰にして有限、儚い存在としてのヴァンパイアだ。2012/07/12
つけもの
0
思っていたよりも詳しく書いてあってビックリ。ヴァンパイアの特徴、ヴァンパイアと呼ばれる人々、世界各地のヴァンパイアが載っていて読み物としても面白かった。2016/02/21