内容説明
私たち日本人の感覚からすれば、あまりにも異形なマヤ・アステカの神々。そうした異形の神々が、いかなる風土の中で生まれ、また、人々がそうした神々とどう接してきたのかを明らかにしようとしたのが、本書である。ようこそ、マヤ・アステカの神話と伝承の世界へ。
目次
第1章 マヤ・アステカの歴史と文化
第2章 マヤの神々
第3章 グァテマラ・マヤ人の神話『ポポル・ヴフ』の世界
第4章 現人神としての王―マヤ王国盛衰記
第5章 ユカタン・マヤ人の神話と予言の書『チラム・バラムの書』の世界
第6章 メキシコ中央高原の神々
第7章 アステカの祭祀
第8章 アステカ王国の終焉
著者等紹介
土方美雄[ヒジカタヨシオ]
1951年生まれ。フリーランス・ライター。古代アメリカ学会会員
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
paxomnibus
4
映画『ブラック・パンサー ワカンダ・フォーエバー』を見たので興味を持った。「メソアメリカ」という言葉が初耳だったので、巻頭でそれが紹介されてて有り難かった。一番ショックだったのは”かつて、古代の文明はいずれも大河の流域で発達したと、考えられていた時代があった”。の一文。今は違うの?!と隔世の感。マヤ・アステカ文明は河川に頼らず、ほとんどの場合雨と貧弱な泉が生活用水でありながら巨大なピラミッドを建設し独自の文字を作り上げたと。彼らの神話の世界観が河川文明のそれと全く違うのはそのせいか。物語の形式も全然違う。2022/12/06
竜王五代の人
3
最初の概史の編からして、通説も変わってきているとか資料がなくてよく分からないとあるところがメソアメリカという文化域の不明確なところを物語っていると思う。中国や中東の古代文明と比べても、何を描いているのかよく分からない(多分、描き方の文法の問題)神々の絵図だが、そのエピソードの方も負けず劣らず風変わりだと思う。とにかく聞きなれないことの連続なので、とにかくふむふむと眺めまわすことしかできなかった次第。2022/04/20
蒼
3
興味本位で手にとってみた一冊。マヤ・アステカ文明について詳しいわけではないので充実しているかどうかというとわかりませんが、詳しく書かれていて色々と知ることができました。2013/02/04
半崎クジラ
2
FGOでアステカ神話がアツかったのと、古代メキシコ展へ行くための予習として。紙幅の多くは、神や祭祀など、名詞の列記と解説に当てられており、入門にはちょうど良いくらいの情報量。ただ、物語性の中で位置付けを見るのが好きな私には少々全体像を捉えづらかった。モクテソマ2世がエルナンコルテスを受け入れてしまった経緯について、異説が示されていて面白かった。マヤの神々についての記述もあまり見たことがなく、面白い。中央アメリカの文明の歴史は、平気で10世紀以降の年代が出てくるので頭がバグる。2023/06/26
謡子
2
よみにくかった…。すごい時間かかった。シェルハスの分類法が全くわからなかったのでほぼ最初から躓いた。 神々や神話だけでなく、人側のことも書いてあるが、いかんせん繰り返しの渦&前出ってどこ!ってなったときにctrl+F使えないのがツライに拍車。もうちょっと神々や神話を深堀してあると思っていたので選択を間違えたかもしれない。これでつまみ読んで、気になった部分を自分で深堀するしかないのか。 コルテスの下りは筆が乗ってる気がする。繰り返しありでも簡単明瞭でいっそドラマチックで楽しかった(酷)。2021/08/17