内容説明
本書は数多くの資料を結集し、紀元前200年から紀元前104年までのローマ軍を明らかにしようとするものである。ギリシア、マケドニアを吸収し、カルタゴを滅ぼしたローマ軍がいかなるものであったか、把握することができるであろう。
目次
歩兵の装備(ローマ軍の楯;兜 ほか)
軍団(レギオ)の組織(募兵;軍団(レギオ) ほか)
戦術(ウェリテス(軽武装兵)
ハスタティ(第1戦列兵) ほか)
その他の戦闘部隊(騎兵部隊;同盟軍)
戦いにおけるローマの軍団
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
bapaksejahtera
7
軍事歴史図鑑シリーズ。古代ローマについては帝政ローマを扱った巻があるが、これはその直前の共和制時代を扱っている。冒頭述べられるように、この時代は帝政時代に比べて研究が進んでいないという。これまで当った巻に比べると確かに図版に乏しい。それでも異民族に比べて短躯な彼らの様子は、同時に小さな馬とともに描かれている。ローマ史について知識が乏しいからなんとも言えないが、共和制を維持する市民層(奴隷など豊かな資産を持ち、自前の強力な軍装を以て軍上層を構成する)が次第に階級分解して帝政に移行する様子の一端は窺われる。2021/04/17
鏡裕之
3
欧米人が書いた古代ローマの本には注意が必要である。ローマ軍と残虐さをセットにした記述があるが、そのような記述は塩野七生『ローマ人の物語』にはなかったように思う。こういう不正確さがあると、他の部分についても疑問を持ってしまう。どうも欧米の人(西欧キリスト教文化圏の人)には、悪徳を古代ローマに押しつける癖がある。しかし、弱者を餌食にするグローバリズムも、庶民的には充分に悪徳である。2015/03/16
めぐみこ
0
『ローマ人の物語』補完のため手に取った。いちばん知りたかった初期ローマの片刃剣の図説がなく残念。昔すぎて文献も実物の発掘もないのかな。カラーイラストの解説は巻末ではなく隣のページでして欲しかった。ただ文章だけではわかりづらい警士の持つ束にした棒と斧や歩兵の盾などの再現を目にできたのは良かった。2010/08/21
かわのふゆき
0
最近のマイブームの参考に。絵が豊富でイメージしやすい。2009/10/22
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