出版社内容情報
コスミック時代文庫
内容説明
矢吹平八郎は神田明神下の地蔵長屋に住む日雇い暮らしの素浪人。剣は神道無念流の免許皆伝で、お気楽者だが頼りになる。ある日、口入れ屋『萬屋』の主人の万吉から仕官話が舞い込む。面談を終えて控えの間に行くと、屋敷の門前で出会った浪人が一人残っていた。仕官の募集は一人、後日二人の立ち合いで決まる事に。しかしその浪人に勝ちを譲ってほしいと懇願され、にべも無く追い返す。だが浪人の無様さが己の姿と重なった平八郎は、立ち合いには行かず、仕官を諦めた。ところが数日後、万吉からその浪人が辻斬りの疑いで腹を切ったと聞かされ…。他人事とは思えず探ると、仕官話の隠された陰謀を知ることに―。義を貫く人情時代小説シリーズ開幕!!
著者等紹介
藤井邦夫[フジイクニオ]
1946年北海道生まれ。刑事ドラマ、時代劇の脚本家や監督として活躍した後、2002年時代小説家としてデビュー。以降数々のシリーズを手がけ、一躍人気作家となる。2019年「新・秋山久蔵御用控」「新・知らぬが半兵衛手控帖」シリーズで第八回日本歴史時代作家協会賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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