内容説明
屋敷改こと「新地奉行」は、江戸市中のあらゆる屋敷の所在地や坪数・貸借、相続などの届出を諸屋敷帳に記録し、管理した。この御役目に出役として就いたのが、人を食ったような名の太田太田太である。だがこの男、大名家や旗本家を問わず、どんな屋敷にも立入り御免という役得を盾に、家内に蠢く悪を探り出して剣をふるう、正義の直参であった。ある日、日感寺から地蔵堂建立の届出があった。ところがこの寺、将軍側室の実父の息が掛かっており、しかも大掛かりな貸付も行っているという。不正の匂いを敏感に嗅ぎ付けた太田太は、踏み込むことが許されない本堂へと向かうことに…。隠された悪の証はあるのか!?身分も地位も恐れない、特命奉行の豪剣が今日も江戸の町で煌めく!
著者等紹介
山田剛[ヤマダタケシ]
1951年、東京都生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、在阪民放局に勤務。退職後、時代小説を書き始める。第十七回歴史群像大賞佳作を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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