内容説明
江戸の巷を騒がす女盗賊あり―。絶世の美女と噂され、朝廷の命で能面ばかりを盗む“猫御前”。一方それを追うのは、北町奉行・遠山景元直下の隠密“狐”であった。実はこの二人、同心・影浦善朗と妻・おし乃として、互いの素性を知らない仲睦まじい夫婦だったが、敵同士であるはずの裏の世界でも、次第に惹かれ合う存在になっていた。が、そんな二人の元に、妹“猫”のお夕がやって来てから様相は一変。淫靡な術でお夕が影浦を誘惑したのだ。おしどり夫婦の危機、であった。そんな中、新たな厄介者が…!巫女姿の謎の女が現れたのである。果たしてこの美女の目的とは。朝廷と幕府の思惑が入り組む中、女房と女盗賊の“ふたりの女”に惚れた影浦は、重大な決意を固める―!!
著者等紹介
新美健[ニイミケン]
1968年、愛知県豊田市生まれ。金沢経済大学(現・金沢星陵大学)経済学部卒。ゲーム関係のライターとして、シナリオやノベライズ化などを手がける。2015年、『明治剣狼伝 西郷暗殺指令』で第七回角川春樹小説賞の特別賞、および第五回歴史時代作家クラブ文庫新人賞を受賞し、作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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