内容説明
幼い頃に父親を殺め、領内の外れにある尼寺で人目をはばかって育てられた城次は、十八歳になったのを機にひとり立ちを決意した。出立のときに育ての親である春恵尼から性の手ほどきを受け、初めて女体の素晴らしさを知った城次は、城下で身を寄せた武家の女剣士や熟れ肌の人妻、愛くるしい村の生娘たちと様々な体験を重ねていく。だが、城次には大きな秘密があった。実は彼は先代藩主が側室に産ませた落とし胤、正真正銘の後継ぎだったのだ。お家の存亡を懸け、血筋を絶やさぬため、城次は病弱な現藩主に代わって初々しく気品に溢れた姫君と同衾することになるのだが…。傑作長編時代小説。
著者等紹介
睦月影郎[ムツキカゲロウ]
1956年1月2日、神奈川県横須賀市生まれ。県立三崎高校卒業後、数々の職業を経て、二十三歳で官能作家デビュー。著作は2019年3月現在、五八〇冊に到達している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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