内容説明
武州忍藩十万石にお家騒動が勃発！嫡男の杏之助を廃し、側室おすがの子・亀松を擁立しようとする陰謀が画策されているという。首魁は城代家老の太田黒主膳と配下の石丸玄蕃。乱心の噂をたてられ、命も狙われる若殿・杏之助は、池に沈められる危機に瀕したが、間一髪、軽業師の艶に助けられ、浅草の長屋に身を寄せて糾弾の機会をうかがう。企みの動かぬ証拠は血判状であった。これを奪うため、あの手この手で悪人どもを追いつめる若殿。だが敵側の抗いも増長するばかりで、とうとう長屋も爆破されてしまった。無益な殺傷を避けるため剣は抜かぬ信念の若殿も怒り絶頂！その決死の覚悟が、まさかの結末を呼び込む！！時代小説の重鎮・早乙女貢が娯楽性豊かに描く超痛快！時代小説。
著者等紹介
早乙女貢［サオトメミツグ］
１９２６年、中国ハルビン生まれ。慶応義塾大学中退。戦後、山本周五郎の知遇を得て作家となり、１９６８年、『僑人の檻』で直木賞を受賞。２００８年、永眠（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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