内容説明
“うっかり十内”こと蕪十内は、勤めは有能だが、筋金いりの度忘れ癖が玉に瑕の北町奉行所隠密廻り同心。七年前に妻を亡くし、いまは嫁き遅れになりそうな長女の織江と八丁堀組屋敷に住んでいる。ふとしたことから、浅草広小路で評判の娘水売り・おえんの縁談の口利きをするはめになった十内。だが相手の幸助は大店の跡取りで、二人の身分の差は乗り越えるにはあまりに大きな障害だった。すでに幸助の子を身篭り、先を憂えるおえん。そしてそんなおえんの身を案ずる幼馴染みの乙吉。十内は苦境の若者たちを救うべく動きだすが…。江戸の市井のもつれごとを蕪十内が人情で裁く、傑作長編時代小説シリーズが待望の新装版で登場。
著者等紹介
吉岡道夫[ヨシオカミチオ]
1933年、奈良県生まれ。シナリオライターを経て、ミステリー『メビウスの魔魚』で鮮烈にデビュー。以後、ミステリー、サスペンスから歴史小説まで幅広いジャンルで活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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- 和書
- 指揮者・朝比奈隆