内容説明
一九四五年三月、激戦のすえ硫黄島を落とした米軍は沖縄に肉薄。三年に及ぶ太平洋戦争において敗色濃厚となった日本は亡国の瀬戸際に立たされていた―。一方、連合国の一員ソ連は再び危険な覇権国としての姿を現しはじめていた。ソ連の狙いは日本本土。極東要塞に巨大な超武装戦艦を隠し持つソ連は、オホーツク海の流氷が解けるのを待って艦隊を南下させ、北海道を占領すべく画策していたのだ。単独で戦後処理を行いたい米国にとって、今やソ連は大きな障害だった。ソ連と直接ことを構えるわけにはいかない米国が日本に突きつけた取り引き。それは巨大戦艦の壊滅だった。ソ連の野望を叩き潰せば、戦後の国体の護持を保証するというのだ。かくて、沖縄に向かうはずだった第二艦隊に特命が下る。戦艦『大和』以下最後の連合艦隊は、四連装主砲四基十六門の巨大戦艦を撃つため北へ大反転、決死の進撃を開始した。
著者等紹介
草薙圭一郎[クサナギケイイチロウ]
1941年、東京都出身。早稲田大学卒。映画プロデューサーを経て、作家活動に入る。戦記、SF、ホラーなど幅広いジャンルの執筆活動を行なっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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