内容説明
ウサマ・ビンラディンの遺志は、ついに成就した。保守派の王族を利用してサウジアラビアを乗っ取ったアルカイダは、隣国クウェートに侵攻。さらに聖地メッカを擁する威光を利用して、イスラム世界に聖戦（ジハード）を呼びかけ、その魔手を中東全体に広げつつあった。その一方で、欧米の間に走る亀裂を巧みに利用して、アラビア神聖共和国は国際社会における正統政府としての地位を固めようと画策する。しかし、ついに神聖政権は本性を現した。形骸化していた法律を再び制定し、大使館員を含む非イスラム教国の外国人を「人間の楯」として軟禁したのだ。これに対し、欧米各国は精鋭を集めた特殊作戦部隊を組織、日本はステルス護衛艦を含む海上自衛隊特設護衛隊群と最新の無人兵器を投入し、人質救出作戦を開始した。テロリストの占拠する熱砂の地に降り立った自衛隊の運命は。
著者等紹介
高貫布士［タカヌキノブヒト］
１９５６年生まれ。学生時代に軍事評論家小山内宏氏、航空評論家青木日出夫氏らが創設した軍事学セミナーで軍事学を修得。出版社勤務を経て、軍事アナリスト、作家として活躍
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