内容説明
マーシャル諸島奪還を目指す連合艦隊と、これを死守せんとする米軍の激しい攻防戦は、角田中将率いる第一航空艦隊とスプルーアンス中将率いる太平洋艦隊第五艦隊によって、火ぶたが切られた。日本海軍は、軍令部に赴任した源田実中佐が起草した奇襲作戦、世に言う《雄作戦》を発動させた。当時スプルーアンスの米空母機動部隊は、メジュロ環礁で補給を行なっており、その無防備さには信じ難いものがあった。難点は、ギルバート諸島に新設された米軍飛行場に配備された航空隊の妨害である。高速陸爆の銀河を中心に編成された鵬部隊は、高速偵察機彩雲からの情報をもとに米軍飛行場を猛爆撃していった。一方、日本陸軍の精鋭部隊が、水陸両用戦車三式カチ、陸軍四式中戦車とともに上陸作戦を図り、シャーマン戦車と熾烈な地上戦を展開した。血染めのマーシャル諸島が、南洋の夕陽でさらに深紅に燃える…。超大型新人が放つ、痛快無比の傑作戦記シミュレーション。
著者等紹介
山中将司[ヤマナカショウジ]
1976年、神奈川県横浜市生まれ。幼少時より、従軍経験者の祖父や親類から戦争体験を聞かされて育ち、ごく自然に戦史や世界情勢に興味を持つ。高校時代から純文学の小説を書き始め、現在、その縦横無尽な想像力と豊富な軍事知識でシミュレーション戦記の新たな地平を拓きつつある。もっとも期待されている若手作家の一人である
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