著者等紹介
沢口たまみ[サワグチタマミ]
岩手県在住。『虫のつぶやき聞こえたよ』(白水社)で日本エッセイストクラブ賞受賞
近藤薫美子[コンドウクミコ]
滋賀県在住。日本児童出版美術家連盟会員
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kawai Hideki
52
作者の昆虫愛が伝わるマニアック絵本。いろんな虫たちが自分の得意の能力を活かした商品を売る市場。カイコのシルク、クモの巣のシャンデリアなど。市場のガヤガヤした雰囲気を伝える細かい書き込みが楽しい。全体的に和気あいあいとしているが、ホタルの灯りを背に夜道を行くカタツムリを「うまそう...」と物陰からうかがうマイマイツブリなど、弱肉強食的スパイスの効いたセリフも面白い。極めつけは、スズメバチの肉団子屋の前で「あれってなにでできてるの?」ときく虫。「お前の体だよ!」「えっ?ぎゃあ!」という展開を妄想した。2014/09/20
遠い日
13
近藤薫美子さんの絵は、描きこまれたいろいろが細かくて、見ても見ても新たな発見があって楽しい。ムシたちの市場。かなり詳しいムシの生態がきちんと描きこまれている。厳しい生存のための行為も、もちろん等身大で描かれている。わたしはそこが好き。2015/06/04
縞子
12
夏休み15冊目。最近息子は、近藤薫美子さんの虫の絵が大好き。2021/08/01
yumiha
8
誌友さんの感想につられて読んでみた。スズメバチの肉団子やに妄想してしまうのは、同感。今年も、うっとこの山椒の葉を食んでいたナミアゲハの幼虫は、3齢くらいで、ほとんどスズメバチにやられてしまった。それも自然の摂理か…とあきらめつつあるこの頃。そんな虫たちの市場。カマキリはやっぱ狙っているし、カタツムリはやはり狙われているし。それでも、虫たちの手作り作品(?)は、見事でした。ミミズの「どこからがごはんで、どこからがうんち?」には、「はらわたのどのあたりからくそとよぶか」(渡辺隆夫)という川柳を思い出した。2014/09/23
けいねこ
2
虫の生態を市場仕立てで紹介しています。虫って、ほんと、不思議だなぁ。2015/06/17