内容説明
『ゆきゆきて、神軍』から『水俣曼荼羅』へ。原一男の新たな代表作。372分で物語る、20年の時と場所。
目次
採録シナリオ『水俣曼荼羅』(「病像論」を糾す;時の堆積;悶え神)
水俣曼荼羅論
原一男監督インタビュー 終わりなき「水俣」―次の世代に託すもの
著者等紹介
原一男[ハラカズオ]
1945年6月、山口県宇部市生まれ。東京綜合写真専門学校中退後、養護学校の介助職員を経て72年、小林佐智子と共に疾走プロダクションを設立。同年、『さようならCP』で監督デビュー。87年、『ゆきゆきて、神軍』を発表。大ヒットし、日本映画監督協会新人賞、ベルリン映画祭カリガリ賞、パリ国際ドキュメンタリー映画祭グランプリなどを受賞。94年、小説家・井上光晴の虚実に迫る『全身小説家』を発表。キネマ旬報ベストテン日本映画第一位などを獲得。18年『ニッポン国VS泉南石綿村』を発表。釜山国際映画祭メセナ賞(最優秀ドキュメンタリー)などを受賞。19年、ニューヨーク近代美術(MoMA)にて、全作品が上映された。同年、風狂映画舎を設立し、『れわ一揆』を発表、2020年、『水俣曼荼羅』を完成させた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ばんだねいっぺい
26
これは、もう、胸いっぱいになる。2022/02/25
koji
24
衝撃を受けた「ゆきゆきて、神軍」から35年。いつも頭の片隅にあった原一男さんが、2021キネ旬文化映画第1位を獲得した作品。映画は6時間12分と大長尺で、最近日本映画専門CHで放送されました。大長尺に一寸尻込みしましたが、思い切って録画し、1週間かけて少しずつ見続けました。恐れ入りました。全く飽きません。作品のユーモアと怒りの映像がいつ迄も焼き付いています。適当な表現か分かりませんが、カメラが自在に被写体をなめ回し、臨場感が半端ありません。本書はシナリオと監督へのロングインタビュー。映画の最適の副読本です2022/12/13
owl&shepherd
3
読むのなら、映画ファーストで。2022/01/05
宮崎太郎(たろう屋)
2
映画はまだ一部のみ鑑賞。自分の目や耳がまるでそこにいるように肌感でそこに存在するものを掴んでいく。何より映画としてものすごい作品だと思う。2025/05/21
Rieko Ito
2
シナリオが採録されているので映画を観た後購入。これだけ長い映画だと、いくら面白いと言っても忘れてしまうことや頭のなかでごちゃごちゃになってしまうことはありうるので、シナリオ採録はありがたい。本書を読むことで映画をしっかり記憶に定着させ、これからも色々考えていくことができる。2022/12/19
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