内容説明
国家や資本主義、社会の規範や慣習、そして身近な人間関係にいたるまで、あらゆる「支配」への服従から脱し、水平的で相互的な社会を構想するために、「イズム」を超えて豊かな生き方と考え方を探る“希望と解放”の読書案内!
目次
序章 今、なぜ、アナキズムなのか
1 アナキズムへの招待―自由な生に誘う言葉たち
2 極私的アナキズム入門―もう一つの生き方を探る
3 アナキズムの夜明け―今に息づく思想の原点
4 アナキストの夢とその時代―戦前・戦中期の自由空間
5 戦後世界のアナキズム―その思想と運動の軌跡
6 変革への道―世界と自分を変える方法
7 暮らしの中のアナキズム―生活を変える小さな実践
終章 アナキズムの歴史と現在
著者等紹介
田中ひかる[タナカヒカル]
1965年生まれ。明治大学法学部教員、社会思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Ñori
4
アナキズムを系譜的に理解するガイドブックとして有用。これからアナキズム関連書籍を読み進めていきたい人たちへの道標。2022/05/24
ひるお
2
「格差、分断、差別、そして不自由を強いられる日常のなかで、私たちはどう生き、将来をどう思い描いたらいいのか。」あらゆる支配に抗うアナキズム、その理論はもちろん、ユニークな実践の数々も網羅したバックガイド。意外な人物や意外な本の登場に驚き、豪快であったり繊細であったりする行動/運動に目をみはっているうちに、何ものにも縛られない“自由”への道を、自分もまた踏み出していることに気づく。世界はクソで、巧妙に私を/誰も彼もを縛ろうとする。それを認識したら、始まるのは一つ、闘いだ。その方法を学べる良書。2022/09/28
Go Extreme
2
今、なぜ、アナキズムなのか アナキズムへの招待―自由な生に誘う言葉たち 極私的アナキズム入門―もう一つの生き方を探る アナキズムの夜明け―今に息づく思想の原点 アナキストの夢とその時代―戦前・戦中期の自由空間 戦後世界のアナキズム―その思想と運動の軌跡 変革への道―世界と自分を変える方法 暮らしの中のアナキズム―生活を変える小さな実践 アナキズムの歴史と現在2021/11/21
読書家さんワタルサン
1
よかった!! それぞれの文章は短いながら、丁寧なので読むのにそれなりに時間がかかった。紹介されていた本全部欲しい。とりあえず5冊くらいは買った。2025/01/16
梅子
0
アナキズムについて書かれた本よりも、様々な抑圧・支配に対抗する無名の人々が紡ぐアナーキーな物語の中に、本当のアナキズムは存在するのかもしれない。本著も、アナキズム本以外にアナーキーの萌芽を感じ取れる著作も積極的に取り上げていて、これがまた凄く面白い。自然の中で原始的に生きること、結婚しないこと、就職しないこと、時には犯罪者として生きること……とにかくこの社会が想定する"ふつう"を一切拒否して、あるがままに生きることそれ自体が既にアナキズム。国家や政府があろうが関係ない、今・ここでアナーキーを実現するのだ。2023/03/03