世界ハンセン病疫病史―ヨーロッパを中心として

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  • サイズ A5判/ページ数 357p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784774404769
  • NDC分類 498.6
  • Cコード C3036

内容説明

「ハンセン病医療ひとすじ」に歩んだ著者の遺作。疾病は古くから戦争や民族の移動、移住、交易、文化の流行を通じて拡散した。特に戦争は貧困と疾病の蔓延をもたらしてきた。この歴史は今に続く。中断した遺作を二人の後進が書き継ぎ完結。

目次

1 古代、中世を中心に(疫学的状況;政策的状況;医学的状況;社会の状況)
2 近代、現代を中心に(公衆衛生政策としての隔離の始まり―1815年‐1910年頃;隔離政策の近代化とその変遷―1910年頃‐1925年頃まで;絶対隔離政策確立とその要因―1926年‐1945年;ハンセン病からの解放;プロミン以降のハンセン病政策)

著者等紹介

犀川一夫[サイカワカズオ]
1918年6月7日東京代々木生まれ。1944年東京慈恵会医科大学卒業。国立療養所長島愛生園勤務(1960年4月退職)。1960年琉球政府短期技術顧問(医療援助)。台湾麻瘋救済協会副医務部長兼台南皮膚科療養所長。1964年台湾麻瘋救済協会医務部長兼楽山療養所院長。1965年国連世界保健機構(WHO)西太平洋地域らい専門官(1970年12月退職)。1971年琉球政府立沖縄愛楽園長兼厚生局らい専門官。(財)沖縄ハンセン氏病予防協会理事

森修一[モリシュウイチ]
東京大学大学院総合文化研究科相関基礎科学系博士課程、学術博士、医学博士。国立感染症研究所ハンセン病研究センター感染制御部第7室室長

石井則久[イシイノリヒサ]
横浜市立大学医学部、医学博士。国立感染症研究所ハンセン病研究センターセンター長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Schuhschnabel

2
紀元前から現代までの世界のハンセン病医学・政策・差別をまとめた本。もちろん、中国や中南米などヨーロッパ地域(もしくは旧植民地)以外の状況にはほとんど触れられていないなど欠点を指摘することはできるが、近代日本のハンセン病政策が必ずしも世界の潮流から取り残されていたわけではないことを示すには十分な内容である。あえて日本の独自性を挙げるとすれば、隔離政策を支えた組織(とくに宗教組織)の自己批判が足りなかったことと、新規患者数の抑え込みに成功したために、現入所者の処遇問題として議題設定されてしまったことだと思う。2021/07/10

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