内容説明
大杉栄がフランスから帰り、有島武郎は情死。関東大震災の瓦礫の街で大杉と伊藤野枝、7歳の甥の橘宗一は憲兵大尉・甘粕正彦の手にかかる。難波大助はステッキ銃を構え皇太子を狙う。
著者等紹介
竹中労[タケナカロウ]
1930年東京生まれ。東京外大露文科除籍後、肉体知的労働の底辺を転々、自由なもの書きとして、舞台・映像・音盤とさまざまな分野に表現をこころみる。1991年死去
かわぐちかいじ[カワグチカイジ]
1948年広島県生まれ。明治大学文学部在学中の68年、「夜が明けたら」(ヤングコミック)でデビュー。アウトローや探偵たちの物語から、スポーツドラマや時代劇まで、壮大な世界観の作品で人気を博す。代表作に「アクター」「沈黙の艦隊」「ジパング」(いずれも講談社漫画賞受賞)や「太陽の黙示録」(小学館漫画賞受賞)があるほか、ヒット作多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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休快
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竹中労・かわぐちかいじによる、大正期アナキズム稗史といえる本。いや劇画講談というべきか。本巻は関東大震災、そして最初のクライマックスとなる「大杉栄虐殺」を取り扱う。一般には、甘粕正彦憲兵大尉が個人として大杉を殺害したことになっているが、竹中はそうではない、と見る。詳細はネタバレになるので伏せるが、この「甘粕直接下手人否定説」には説得力がある。 この書を3巻まで読んで感じるのは、当時と現在の社会状況が酷似しているということだ。格差社会、夜郎自大の国家観、享楽主義、拝金主義…。歴史に学ぶことを忘れるなかれ。2017/07/11
tkm66
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これは好きです。竹中労でも③。2013/03/21
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