出版社内容情報
インターネット上の「表現の自由」は社会的・法的にどこまで許されるのか?ネット先進国・アメリカの豊富な実例に基づき、歴史的・社会的・文化的・政治的・経済的・法的な幅広い文脈から「表現の自由」を論じ、新しいパラダイムを提示した基本図書の邦訳、ついに刊行。
序文
第1章 表現の自由の社会コミュニケーション理論:政治とインターネット
表現の自由の媒体としてのインターネット
表現の自由の限界
印刷と放送としてインターネット
インターネット規制の政治学的考察など
第2章 表現の自由に関する伝統的な法思想の歴史的な検討
判例法アプローチ
事前制限
植民地時代の影響
行為とその他形態の表現の自由など
第3章 表現の自由の放送モデル対印刷物モデル
公共の利益、利便性、必要性
周波数の希少性
受託者責任とライセンス供与
コンテントの区分けなど
第4章 表現の自由に対する規範法的アプローチ対社会理論的アプローチ
規範的思想対社会的思想
自由法
人間行動の産物としての表現の自由
社会的制約など
第5章 リノ対米市民的自由連盟:インターネット時代の法的な試金石
事件の真相
法的問題
裁判所の論理
裁判所の判決など
第6章 ドラッジ・レポートとクリントン・スキャンダル:インターネット・コンテントのケーススタディ
政治学的考察
題
社会的制約に関する文化横断的考察など
第12章 デジタル時代の表現の自由を考えるために
社会的コミュニケーション理論再考
社会的・政治的・経済的な限界
インターネットを越えて
デジタル・コミュニケーションの将来など
原書への評価
●リップシュルツは、今日の最も論争的な問題:デジタル時代に合衆国憲法第一修正をどう再概念化するかという問題に巧みに取り組んでいる。この問題を社会的・文化的・法的な背景を踏まえて検討し、インターネットにおける言論の自由を守るためには新しいパラダイムが必要であると述べている。
ロバート・トレーガー コロラド大学
●本書は社会学に重要な貢献をし、この問題に関する社会的な議論の火付け役になるだろう。学生にも表現の自由に関する概念的で深い考察を行ったテキストとして有益である。
デニス・デイビス ペンシルベニア州立大学
【アマゾンの「エディトリアル・レビューズ」から】
●ジェレミー・リップシュルツは、マジソンからドラッジまで、デジタル時代の表現の自由について非常に包括的な全体像を提示している。本書は、表現の自由の理論、法や歴史に基づき21世紀の展望を得たい読者には最適である。
ジョー・フート 南イリノイ大学
●本書は、新しいコミュニケーション・メディアのインターネットに係わる社会的・文化的・政治的・法的な諸問題に新しい視点を提供している。本書では、インターネッ
内容説明
事件やスキャンダルが起きるたびにむし返されるサイバースペースへの規制の動き。安易な妥協や迎合を排して表現の自由をわれわれの手に確保していくための必読書。ニュルンベルク・ファイル/ドラッジ・レポートなど実例多数。
目次
表現の自由の社会コミュニケーション理論―政治とインターネット
表現の自由に関する伝統的法思想の歴史的概観
表現の自由の放送モデル対印刷モデル
表現の自由に対する規範法アプローチ対社会理論アプローチ
司法長官リノ対米国市民自由連合―インターネット時代の法的試金石
ドラッジ・レポートとクリントン・スキャンダル―インターネットの情報内容に関するケース・スタディ
インターネットの情報領域に関する調査
電子メール、リストサーブ、その他の表現の自由の個人的な形態
プライバシー侵害の特殊ケース
デジタル時代の財産権と商業権
国際的な問題の比較
デジタル時代の表現の自由を考えるために
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