出版社内容情報
電通・大嶋うつ病自殺事件、下田市役所・疲弊うつ病自殺事件などの実態を裁判記録とともにまとめ、労働者の自殺を生み出す社会的背景を掘り下げる。生理的限界を超えた「過重な労働」によって生きる希望を失い、自らの命を絶つほどまでに追いつめられた人々をとおして、現代の企業中心社会に迫る。
第1部
■大手広告代理店青年社員の自殺 電通・大嶋うつ病自殺事件
■海外出張中の新入社員の自殺 神戸製鋼所・山川短期反応精神病自殺事件
■大手製鉄会社中間管理職の自殺 川崎製鉄水島製鉄所・渡邉うつ病自殺事件
■ソース製造会社青年社員の自殺 オタフクソース・木谷うつ病自殺事件
■大手ゼネコン青年労働者の自殺 飛島建設・永山心因性精神障害自殺事件
■市役所観光係長の死 下田市役所・疲弊うつ病自殺事件
■プレス工場管理職の自殺 サンコー堀金工場・飯島反応性うつ病自殺事件
■造船所設計技術者の自殺 日立造船舞鶴工場・下中うつ病自殺事件
■無認可保育所保母の自殺 東加古川保育園・岡村うつ病自殺事件
第2部
■労働者の自殺を生み出す社会的背景 労働者の自殺の労働経済学的考察
■精神障害・自殺の成因とその診断・治療 精神障害・自殺の精神医学的考察
■労働者の精神障害・自殺と労災補償・損害賠償 精神障害・自殺の法律学的考察
内容説明
本書は、「過重な労働」により精神障害を発症して生きる希望を失い、自らの生命を絶った労働者の遺族が、さまざまの困難を克服して立ち上がり、この不条理を告発して加害責任を問い、社会的救済を要求して成果を勝ち取った道筋をたどり、わが国の労働者の自殺問題の今後の取り組みの道標を明らかにしたものです。
目次
第1部 現代における労働者自殺の実態(大手広告代理店青年社員の自殺―電通・大嶋うつ病自殺事件;海外出張中の新入社員の自殺―神戸製鋼所・山川短期反応精神病自殺事件;大手製鉄会社中間管理職の自殺―川崎製鉄水島製鉄所・渡邉うつ病自殺事件;ソース製造会社青年社員の自殺―オタフクソース・木谷うつ病自殺事件;大手ゼネコン青年労働者の自殺―飛島建設・永山心因性精神障害自殺事件 ほか)
第2部 労働者の精神障害・自殺の研究(労働者の自殺を生み出す社会的背景―労働者の自殺の労働経済学的考察;精神障害・自殺の成因とその診断・治療―精神障害・自殺の精神医学的考察;労働者の精神障害・自殺と労災補償・損害賠償―精神障害・自殺の法律学的考察)