出版社内容情報
――そう、ゆみちゃんは、生きている。わたしといっしょに、こうして、ここで。
りりちゃんの妹・ゆみちゃんは、りりちゃんが保育園のころにうまれました。お母さんとお父さん、おばあちゃんとりりちゃんは、一生懸命に小さなゆみちゃんを、大きくしていきます。ゆみちゃんは、すくすくと大きくなって、歩くようになり、言葉を話すようになり…りりちゃんはもっともっといそがしくなります。りりちゃんは、そんなゆみちゃんを見ているうちに「生きていることはうれしいことだ」ということがよくわかるようになりました。
ゆみちゃんが生まれて3年ったある冬の日、ゆみちゃんが保育園で熱を出してしまったというのです……。
児童文学から一般書まで、多くの作品を手がける小手鞠るい先生が、子どもたちに届ける「命」の物語。
内容説明
ゆみちゃん、大好きだよ。今も、これからも、ずっと、ずっと、大好きだよ。小手鞠るいが子どもたちに届ける「命」の物語。
著者等紹介
小手鞠るい[コデマリルイ]
1956年岡山県生まれ。小説家。大人向けの文芸作品、児童文学、ともに著書多数。1992年からニューヨーク州在住
松倉香子[マツクラカオリ]
東京都生まれ。イラストレーター。小手鞠るいさんとのコンビで、児童書の装画・挿絵を多く手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ほんわか・かめ
14
妹のゆみちゃん、大好きなゆみちゃん。たくさん教えてあげたいことがあったのに、ある日突然熱を出し、そのまま息を引き取ってしまいます。死ぬってどういうこと?私が悲しんでいたらとゆみちゃんも悲しむ。だから泣かない。静かに思い知る二度と会えない辛さ。切ない思いを抱えながらも、残されたまだ幼い姉が優しく天国のゆみちゃんに語りかける姿は胸を打ちます。構成がとっても良く、印象深い物語に仕上がっています。中学年〜2023/12/13
喪中の雨巫女。
11
《私-図書館》突然、妹を失う。ショックだよね。2023/11/01
鳩羽
6
りりちゃんが3歳のときに生まれた妹のゆみちゃん。小さな赤ちゃんの頃から、家族みんなでお世話をし、言葉を喋るようになり、一緒に遊んで、楽しい日々がいつまでも変わらず続いていくと思っていた。ところが、あるときゆみちゃんが高熱を出し…。幼い妹を亡くしたお姉ちゃんの視点で描かれる、喪失を季節の流れがゆっくりと癒していく話。四季の美しさや発見が、すべてゆみちゃんに繋がっていくことが、幼い子が全身で妹の死を受け入れていくようで、痛ましい。時間がいったん戻るのが、難しいような気もするが、重いテーマなので心の準備のため?2023/11/08
はる熊猫
3
痛ましいが、優しいメッセージが伝わってくるお話。松倉香子先生の絵が全頁にあるのが贅沢。2023/11/18
ふたご星
1
せつなすぎるわ2024/11/09