内容説明
浅草オペラの幕が上がる!ひとときの夢かもしれないけれど、こんな瞬間があるから生きていける。大正時代を舞台にした歌と浪漫の物語。
著者等紹介
森川成美[モリカワシゲミ]
東京都生まれ。「アオダイショウの日々」で第18回小川未明文学賞優秀賞。『マレスケの虹』(小峰書店)で、第43回日本児童文芸家協会賞。ほか著作多数。「季節風」同人
坂本ヒメミ[サカモトヒメミ]
イラストレーター。装画を多数手がけながら、さまざまな媒体で活動。作品多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆのん
65
【児童書】とにかく読んでいて『頑張れっ!負けるなっ!』と力んでしまった。『好き』という気持ちはとっても強い。そして『歌』の持つ力も凄いなぁと。時代的に女性というだけで生きるのが大変な中、様々な逆境にも負けず前へ進んでゆく姿に勇気をもらえた。夢を叶えるのは大変だけど、叶えてからも苦難の連続なんだという事に気付かされた。2021/06/04
よこたん
47
“ラメチャンタラギッチョンチョンデ パイノパイノパイ パリコトバナナデ フライフライフライ ふふっと笑えてきた。意味のわからない言葉だけど、そのめちゃくちゃぶりが愉快だ。歌ったら、なんだか心が軽くなった。” 大正の世、田舎から奉公に出てきた女の子が、あれよあれよと言う間に、浅草オペラの舞台で歌声を響かせることに。テンポよく歯切れよく話が進み、あ〜楽しそう観てみたいと思っていると、終盤に関東大震災がドカーンと来て、ちょっと読んでいてきつかった。逆境に負けず、仲間とたくましく歌い続けて欲しいと願う。2021/12/10
マツユキ
18
東京のお屋敷でお手伝いとして働く事になったはなは、一度聞いた歌を歌えるという特技を持っていた。屋敷の主人は人気作曲家で、音大に通う書生がはなの才能に気づき…。田舎出の少女が歌手として成功する朝ドラのようなお話で、このまま大人になったはなの物語も読んでみたくなりました。浅草オペラなど、大正時代の文化が興味深かったです。2022/10/30
風香
17
時は大正時代、貧困故に14歳で親元を離れて、東京に奉公に出ることは現代の子には想像も難しいだろう。 突然、浅草オペラの世界に入ることになったはなの行く末にハラハラしながら、いつの間にか応援していた。 テンポの良い展開や魅力的な登場人物が物語を盛り上げてあっという間に読み進んだ。 はなの生き方は、家に縛られず自分がやりたいことに向かって突き進む道もあるということを教えてくれる。彼女の歌の才能は多くの人を幸せにし元気づける。物語の続きをもう少し読みたいと思う。多くの人が映像化を望む事も頷ける面白さだった。
くぅたん
10
森川成美初読み。大正時代の浅草オペラ。時代物は苦手意識があったが読みやすく、楽しかった。時代背景の説明もごく自然で、主人公はながひた向きで魅力的。中学生にぴったりな量感だった。2022/08/29
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- 和書
- 死の鳥 ハヤカワ文庫SF