出版社内容情報
太平洋戦争中に秘密の研究をしていたといわれる、陸軍登戸研究所。大発見につながるとびらを開いたのは、高校生たちでした。太平洋戦争が始まる四年前に神奈川県川崎市につくられ、戦争が終わる直前には長野県の伊那谷に移転したという、陸軍の秘密の研究所。登戸研究所とよばれたそこで、なにがおこなわれていたのかを調べようとしたところ、資料は見つからず、付近をたずねまわっても、「名前だけは聞いたことがある」「なにをしていたのか知らない」と答える人ばかり。戦争の歴史から消されてしまっていたのです。
戦争が終わってから40年ほどが過ぎたころ、秘密の研究所に興味をもった高校生がいました。ほぼ同じ時期に、川崎と伊那谷の高校生たちが、地道に調べ始めたのです。研究所で働いていた人たちも見つかりはしたものの、戦争当時の命令を守り、口をかたく閉ざしつづけます。「研究所でのことは、墓場までもっていく」と。
ところが、「大人には話したくない」と言っていた彼らが、「君たちには話そう。知っておいてほしい。あのようなことを、くりかえさないためにも……」と口を開きはじめ、高校生に向かってぽつりぽつりと語りはじめました。
渡辺 賢二[ワタナベケンジ]
監修
いしい ゆみ[イシイユミ]
著・文・その他
内容説明
太平洋戦争が始まる四年前に神奈川県川崎市につくられ、戦争が終わる直前には長野県の伊那谷に移転したという、陸軍の秘密の研究所。そこは登戸研究所とよばれましたが、くわしく調べようとしたところ、資料は見つかりません。付近をたずねまわっても、「名前だけは聞いたことがある」「なにをしていたのか知らない」と答える人ばかり。研究所で働いていた人たちも見つかりはしたものの、戦争当時の命令を守り、口をかたく閉ざしつづけていたのですが…。「大人には話したくない」と言っていた彼らが、「君たちには話そう」と口を開き、高校生に向かってぽつりぽつりと語りはじめました。
目次
第1章 秘密の研究所
第2章 つかめはじめた手がかり
第3章 見つかった、すごい資料
第4章 表の戦争、裏の戦争
第5章 同じころに長野県で…
第6章 口を開きはじめた人たち
第7章 つながった川崎と伊那谷
おわりに 消された歴史を明かすわけ
著者等紹介
いしいゆみ[イシイユミ]
長野県生まれ。『無人島で、よりよい生活!』で第24回福島正実記念SF童話賞の大賞受賞。2007年に岩崎書店から刊行。日本児童文学者協会会員。創作集団プロミネンス会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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