出版社内容情報
メビウスの帯、クラインの壺、オイラーの多面体定理、ポアンカレ予想など有名な例をとりあげ、多様体の魅力に迫ります。ポアンカレ予想は位相幾何学の予想の1つですが、きちんと理解しようとすると3次元の壁にぶつかり、あきらめてしまうひともいるようです。本書では、身近な例を豊富に使って親近感がわくように説明します。多面体や次元がイメージできるようになるでしょう。<項目例>物の形と世界の形との違い/1次元多様体/2次元多様体(ロールプレイングゲームの舞台)/向き付け不可能な2次元多様体(メビウスの帯、クラインの壺)/オイラーの多面体定理とオイラー標数/3次元球面/3次元多様体の「向き」/ポアンカレ予想
目次
第1章 ポアンカレ予想(宇宙の形と3次元多様体;次元とは ほか)
第2章 多様体の幾何構造(サーストンの幾何化予想とは;曲面の幾何化 ほか)
第3章 サーストンの幾何化予想(定曲率幾何構造;直積幾何構造 ほか)
第4章 ペレルマンの証明(リーマン計量;曲率とリッチ曲率 ほか)
付録 非ユークリッド幾何について(球面幾何について;双曲幾何について)
著者等紹介
市原一裕[イチハラカズヒロ]
日本大学文理学部数学科教授。1972年生まれ。専門は、低次元位相幾何学、特に三次元多様体論、および数学教育学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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