内容説明
150年以上解けていない数学最大の難問、リーマン予想。抽象的な因数分解が存在することがわかっているだけ。リーマン予想の核心である“わかる因数分解”を求めることとはいったいどういうことなのか。
目次
第1部 リーマン予想研究(リーマン予想と因数分解―零点って何?;リーマン予想を解析接続―零点ほしい;リーマン予想の解き方―零点をさがそう)
第2部 数力研究(数力―新世紀ゼータ;逆数力―反対に見たら;古典化―絶対ゼータ)
第3部 ゼータ研究(整数零点の規則―どんどんふやそう;虚の零点に挑もう―こわくない虚数;量子化で考える―q類似;逆転しよう―ひっくりかえすと楽しい)
著者等紹介
黒川信重[クロカワノブシゲ]
1952年栃木県生まれ。東京工業大学理学部数学科卒業。同大学大学院修士課程修了。東京大学助教授などを経て、東京工業大学大学院理工学研究科教授。専門は数論・ゼータ関数論・絶対数学・多重三角関数論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
がくちゃびん
6
一週間かけてようやく読了。読者ターゲットを中高生においてるだけあって、数式のひとつひとつはすごくわかりやすいし、難解な部分には丁寧な注釈が入るため、全体を通じて「なぜこの数式がイコールで結ばれるのか?」と混乱して立ち止まってしまうことはなかった。とはいえ、各数式の成立を追うことはできたけど、全体を俯瞰して理解することはまだできてないので、これから二回三回と読み返してようやく理解できそう。少し時間をおいてまた読み返してみよう。2016/07/02
galoisbaobab
3
至高の問題を解く方法 『ゼータ関数を「分かるカタチの」因数分解せよ』 このテーマは解析接続されたゼータ関数ともともとのゼータ関数をごっちゃにしてカルトな本に仕上げる傾向がある中、その道のプロがトクトクと基礎から鍛えてくれます。練習問題もあるので是非お楽しみを。 もしかしたらリーマン予想とか解けちゃうかもね。2014/06/21
chidimiuri
1
まず、テイラー展開などの初等的な計算だけで、解析接続や因数分解などの重要なトピックを説明している。また、数力や合同ζ関数といった、リーマンζの類似を計算することで、零点や極の求め方、感覚を教えてくれる。これがリーマンζ研究の手法の一部なのか。難しい理論を使わず、計算だけでここまで面白いことがわかるのかと、嬉しくなる作品でした。2015/10/15
ほんだや
1
解けるかボケェ!!!と思わず突っ込んでしまった…。分かりやすい本だとは思うのだけど…私の脳ミソでは理解しきらんかった…_(:3」 ∠)_2014/07/30
p-nix
1
まあ、解けないわけですが。中高生でも読めるくらい分かりやすく書いている、とのことですし、練習問題も多いので解くための素養を身につけるにはいいと思います。2014/07/25