内容説明
デフレさえ脱却すれば日本が経済停滞から簡単に脱するかのごとく主張する論者。彼らは積極的な財政政策や大胆な金融緩和を提唱し、物価や経済成長率などの目標は高々と掲げるものの、「金利をどうするか」は決して口にしません。金利リスクをまったく軽んじているのです。知らなかったという論者に対しては見識を疑うだけですが、知っていて伝えない論者がいるのであれば…。あとは皆様のご想像にお任せします。
目次
第1章 実務家目線の経済学
第2章 無敵の日本国債でも起こりうる財政破綻
第3章 金融システムの壊死
第4章 政府債務膨張型破綻の正体
第5章 破綻を回避し続ける日本経済の行方
第6章 停滞から脱する妙案は見つかるか
著者等紹介
高橋淳二[タカハシジュンジ]
東京都出身、公認会計士。慶応義塾高等学校から慶応義塾大学経済学部に進み、大学在学中に公認会計士試験(旧1次および旧2次試験)に合格する。大学卒業後は太田昭和監査法人(現新日本有限責任監査法人)へ入所し、その後、監査法人保森会計事務所等の監査事務所を経る。上場会社とその関連企業の監査業務に日夜従事し、製造業・卸売業・金融業・サービス業・公益法人など多種多様な業種の実情に精通する。現在は、公認会計士・税理士の専門家を育成する東京CPA会計学院の経営に従事し、学校法人理事および傘下企業の社長に就任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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サメ社会学者Ricky
2
友人に薦められて買った本。日本経済と安倍政権の施策について、会計士の視点から問題点を指摘する。複式簿記の知識なんてちっともない私には理解出来ない点も正直多かったが、資源ではなく信頼を基盤とする非兌換紙幣故の問題やGDPを本質から考え現状を分析する著者の主張は興味深い。2014/10/14
サメ社会学者Ricky
0
再読。デフレや不景気など諸悪の根源とされているものが、実は日本経済の完全崩壊を防いでいる。経済も会計も双方の知識が不足していてまだ読むのに苦労するが、やはりニクソンショック以降に資本主義が怪物化したことは間違いないようだ。2015/07/25
chon
0
デフレ脱却と言いながらも、単純にはいかない危機的な赤字国債の状況。経済学者ではなく公認会計士が見た複式簿記的視点からの日本経済。なるほどね、と何度もうなずきながら読みました。2013/08/31
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